2022/10/19(水)18:18
令和4年度宅建試験の「合格基準点」を読み解く
令和3年度宅建士試験
推定得点分布1点差に1.2万人の衝撃
受験者数 209,749人
【合格点34点、合格率17.9%】
基準点数上位%累計人数+236 9.119,001+13513.027,182合格点3417.937,579-13323.850,004
日本最大級の国家資格試験である宅建の場合、1点差で落
ちる方は約1万人といわれていますが、昨年の10月試験で
は推定約1万2千人もの方が、わずか1点差で涙をのんだも
の思われます。
国家資格試験である「宅地建物取引士」試験は、毎年一定
の「試験水準」のもとに、合格基準点が決まります。
「上位15%から17%」の狭いレンジの中で合格点が決まる
ので、合格率が18%を超えたことは少なくとも平成元年以
降、一度もありません。
そこで、上表をもう一度確認して下さい。昨年の合格率は
宅建の試験水準ギリギリの上位17.9%で線引され、34点
が合格基準点となりました。しかし、あと175人ほど34点
の人数が多ければ、昨年の合格基準点は35点になったはず
です。
つまり、昨年の合格点は限りなく35点
に近い「34点」だということです。
このことを念頭において令和4年度のボーダーを考える場合、
昨年の合格点を単純に34点とみると「上振れ」で外れかも
しれませんよ。というのも、ギリギリの34点なのですから、
感覚的には「34.9」ぐらいですよ。
現時点の分析データを整理すると、大手予備校の平均点
は昨年比+2点、中小で+3点。昨年の合格点を「34.0」
点と考えると、+2で「36点」になるのですが、昨年の
合格点を「34.9」点と考えると、+2で「36.9点」にな
り、限りなく37点に近い「36点」になります。平均点が
3点アップの某社では、「38点」もありえる状況です。
受験生のデータがないところでは「33点」や「34点」を
予想点にしていますが、各社データリサーチの結果は、驚
くほど上位層は点が取れているので、宅建の試験水準を維
持しながら線引すれば、合格点は何点になるのでしょうか。
昨年の34点が限りなく35点に近い合格点であることを鑑
みれば、37点で決まる可能性も決して低くはないでしょう。
なんせギリギリの「34点決着」なのですから。