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つきのわ王国(四畳半分)

つきのわ王国(四畳半分)

キミとぼく



「ひとり」


よる

ぼくはいつも眠るまえに考える

もし

世界に何もなくなったら?って


テキが いなくても

ぼくは 家をたてるだろうか?


ミカタが なくても

ぼくは たすけを呼ぶだろうか?


ペンが なくても

ぼくは 残そうと思うだろうか?


オヤが いなくても

ぼくは オトナに育つだろうか?


キミが いなくても

“好き”は ぼくに在るだろうか?


想像した世界は いつも平和で

だけど しあわせもなかった

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「平凡」

ぼくは 平凡だったから

あいたいきもちを

「またね」と言って表した


キミは 非凡だったから

あいたくないきもちを

「またね」と言って表した

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とっても とっても

ゆきつぶが キレイだったので

だいすきなキミに あげた

キミの手で 冷たくとけることを

そして キミを冷やすということ

ちっとも考えずに

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「プレゼント」

まるで マトリョーシカのようにね

ぼくへのプレゼントは幾層にもなってた


ぼくのプレゼント

を 受け取るキミのいっぱいの笑顔

を 包むぼくとキミの部屋という小さい箱

を 飾る薄くゆうべ降ったばかりの粉雪の包装紙

を きちんとキレイに留めてるぼくらの赤い糸のリボン


そんなビックリ箱をぎゅうぎゅうに詰めた街という箱

それを包む青い青い包装紙は空 あるいは幾星霜の星の海

それからそれをきちんと留めている空気という愛 愛という空気のリボン


ぼくらは 何もが 誰もが 特別なプレゼントだった


*


キミを 想って

贈り物を 贈ります


昨日までの 気持ちはこのリボン

それが今日 キミを喜ばせようと

こんなカタチに 結ばれました

明日の キミのお気に入りを包んで


でも ほんとは ツキナミだけど

リボンをほどく キミの手が

箱を開ける キミの笑顔とかが

隣に居てくれるだろう キミが

ぼくへの 贈り物だったんです

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いつから あきらめるだろう?

いつまで 乞い願うのだろう?


餌を あたえないでいたら


それは ひどく残酷な実験だった

だけど ひどく魅惑的でもあった


キミは とても かなしいことに

ぼくの ペットではなかったので

一度も媚びず 一度も乞わず

あっけなく 消えてしまった


キミは とても かなしいことに

ぼくの ペットだったみたいで

何度も媚びて 何度も乞うて

しばらく後 消えてしまった


ぼくは 泣いた

キミを 泣いた


どちらが 残酷か なんて

きっと 聞かないほうがいい

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キミの影と 手をつないで

コイビト気分の 夕暮れの 帰り道

キミの手は ずっと

あのこと つないでいるのだけれど

隣で 歩ける 最後の日まで

キミの影だけは コイビトでいて
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たった一歩でも近づいたら

たちまち あいせるのに


たった一歩でも退いたなら

たちまち 諦めらるのに


踏み込めない ぼくは
まだ キミに恋をしない

律儀に待ってる キミは
まだ 恋に踏み込めない


*

誰かが ズルしないと
世界は動かない
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ふあんで ふあんで ねむれない 夜

キミが いる 夜

キミが いない 夜


キミというユメが 

この世界にあると 知った日から


いつだって まぶしくて見えない

いつだって まっくらで見えない


希望は さいしょの 絶望
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クイズを だしあう
キミは ぼくが
答えるまえに 答えを言う

答えを知っている ぼくの知識とか
答えを導きだせる ぼくの応用とか
そんなことは どうでもいいんだ

キミが見たいぶんだけ キミは
ぼくを 困らせる


ぼくは 答えを知りたくて
キミが答えるまで ずーっと
待っているのだけれど

答えを探す かわいいしぐさとか
ヒントを求める いじらしさとか
そんなこと どうでもいいのに

キミはそのうち 怒り出して
結局 ぼくを 困らせる


答えを知りたかった ぼくと
答えなんていらない キミは
次の日 別れた
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「たとえば」

キミは キミなので “好き” なんです
そんな姿の そんな声の そんな泣き方をする キミ

例え 世界が キミを イヌ科だと決めても
例え キミの血と ぼくの血の 相性が悪いと 言われても
例え 人間の法律では 住む場所が 生きる身分が 違っても
例え 病気でも  例え 地球の人でなくても
例え 例え 例え ……

何回 例えても 答えは おなじ
何回 区別 分別 離別されても おなじ 

予想しても 邪推しても 猜疑しても キミでしかない
キミの カラダ 細胞 ココロ キミのものでしかない

キミは キミなので “好き” なんです
そんな姿の そんな声の そんな笑い方をする キミが

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「オートマチック」

キミの電波に 反応してしまう
どんどん加速するココロ 不安定なエンジン
オーバーヒートしたら 
いくら水をかけても
 じゅうって蒸発して乾いてしまう
熱は機体に篭り 
 一見みえないが 重大な負荷をかけ続けて
ある日
 カタッと ちいさな音を立てて 割れる

ぼくのココロは代品が無い 機械よりも精密な機械

ぼくを狂わす 唯一の キミというキタイ

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「メールより」

暗い檻のなかから
どこへでもゆける
キミをみつめて、
キミの歩く彼方に
ぼくが待っている
ことを想像する、
それが「自由」。
ぼくは檻の中から
どこへもゆける。

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「闇の絵」

空をあおいで 星をみつめて キミをおもって
ぼくは 地球と背中合わせになる
空をあおいだ 星をみつめた キミをおもいながら
ひとりきりの校庭 孤独の闇の中
ぼくは 1枚の絵になりたい 

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「じゅんばん」

優先順が キミとあわない
1パターンなキミとボク
 ひとつでも ずれたら おしまい

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「あいだに」

雲の上には いつも 晴れが待ってる
キミと ぼくはいつも 向き合っているけれども
たまにあいだを 黒猫が横切るようなもの
もんだい ないよ
みえなくても みているとかんじる
きもちは 見るのではなくて かんじるものだから

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「湖面には」

キミが笑うと ぼくも笑っちゃう
キミが泣いたら ぼくはかなしい
キミが怒ったら ぼくは苦笑い
キミが疑ったら ぼくは笑っておくし

キミの気持ちの おおきな波が起こすちいさな波が
ぼくや キミの周りのぼくらに届く
ぼくがそのちいさな波に揺れることで また波が生まれたり
ぶつかった波が痛くて 避けたり
波に飲まれたり 波が相殺されたり いろいろだ

そうして みんな影響しあってる
そうして みんな影響しあいたい

なのに どこまでも均等に広がってゆくだけの
ぼくの波紋

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「キミはキミだけ」

キミのことば 覚えていたくて
ぼくはノートに綴ったの だけど
キミのことばに ならなかった
キミのことばは キミだけのもの
ことば記号 パソコンやメールの文字 誰かの声
何モノにも惑わされない 揺らがない 変われない
だから 明日も ぼくはキミにあいに行く

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「ことば」

ことばを キミに 
すき おいで またね だいじょうぶ だいじ 
きらい わかって しらない たすけて さよなら
キミをおもったことばだけど
届かなかったことばもある
拾えなかったことばもある
取り損ねたことばも
…なかには 捨てられたことばも ある
届かなかった ことばは 地球のじめん一面に

キミは幾つ 持っている? 
ぼくは幾つ 拾えている?
さがしてみて

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「オアシス」

雨が落ちて くうきの中に水分が溶けて
境界線は柔らかく 湿度を増す

キミが涙をぽろぽろこぼすから 
まるで砂漠に雨が降ったように
 ぼくらは優しさで潤った
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「こわす」

破壊した 作りたかったから
破壊した 見たくなかったから
破壊した 手応えが欲しかったから
破壊した 探しているから
破壊した 何もしたくないから
破壊した 壊したくないから

 キミを

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「忘却の彼方」

思い出は
忘れたほうが シアワセだと言って
忘れないで泣いたり笑ったりするひとを
馬鹿にしていたけど

思い出を
忘れないと 次をかんじられなかったけど
だけど そんなぼくも

思い出を
忘れないでいるキミの忘れない顔だけは
ずっと忘れられないでいたよ

ぼくのあきらめた荒野に
ぼくはあきらめた涙を落とし
いつか
ぼくの知らない花を咲かせた
ぼくは荒野からそれを見ていた

キミを忘れないこと

それだけが ぼくが続けられること

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「機械」

ギコチナイ ボクノ キモチニ
アブラヲ サシテホシイ

恥ずかしいトカ 今さらトカ 周りがトカ
ソウイウ イロンナサビガ コビリツイテ
ナカナカウマクイエナイ ボクノオモイ

キミガ サビヲ オトシテホシイ 

キミノテガ ヨゴレテシマウカモシレナイケド



ボクハ ズット ソウネガイナガラ
ウゴカナイカラダト サビタココロデ
キミヲ マッテイルダケ
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