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April 1, 2013
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「非色(ひしょく)」 有吉佐和子著 ※現在は絶版



読み始めたらあまりの面白さにページを捲る手が止まらなくなってしまい、410ページ一気読みした。
戦争花嫁の話。



感想



まだ小学生のメアリイが叔父である大人の男を叱りこきつかうさまを目の当たりにし、見かねて注意した母エミコにメアリイは
「丁寧にするのは相手が紳士の場合だわ。この男はなに? ダディとマミイに養われているだけで、働きに出かけもせずに家の中でそこら中を漁って食べているのよ。ヒューマンビーイングのすることではないわ」
と言い放ち、部屋の隅で項垂れていた叔父に硬貨を2枚投げ与えて買い物をして来るよう命じる。
「お金を誤魔化したら承知しないわよ。数は決まっているのだから途中で食べたってわかるのよ!」
と言って。
……叔父も南部からニューヨークの兄の家へ来た当初はご陽気者の面白黒人だったのに、大飯食らいで職が見つけられない居候なばっかりに小学生の姪からこの言われよう。これだけ言われても帰らない叔父の姿に、彼の生まれ育ったアメリカ南部の差別社会の壮絶さを感じた。(当時南部のバスには白人席と黒人席があり、バスがヴァージニア州に入った途端黒人の夫と子供は黒人席へ、日本人妻は白人席へ強制的に移動させられていた。しかしカラードの席に座らされるのはアメリカの黒人だけで、ナイジェリア等アフリカ生まれの黒人は待遇が良く、白人席に座れたという)

差別をテーマにした小説です。
人種差別は肌の色それだけで人を分けているのではない、階級闘争であるということ。
同じ白人同士でも、黒人同士でも、日本人同士でも、差別はある。
アメリカのドラマ刑事コロンボでも、コロンボがイタリア系であることの何が悪いのか…と同じイタリア移民の床屋のオヤジに愚痴るシーンがありました。

誰の心にも差別はあって、差別がこの世からなくなる日はおそらく来ない。
だけど「差別される側に問題がある」なんて安易な片付け方をするのではなく、差別する人の気持ちがどういうところから来ているのか考える必要はあると思う。





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Last updated  April 1, 2013 02:53:43 AM
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