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カテゴリ:本
著者:リチャード・マシスン
訳:吉田誠一 1962年の短編集 『陰謀者の群れ』 誰かに自分は観察されている。何者かに自分の人生が操作されている。 百貨店に勤務するジャスパー氏。 彼にかかれば、通勤バスで隣り合わせた男の呼吸は「わたしを尾行してにおいを嗅いでいる」ことになるし、何も買わずに売り場を立ち去る女の客は「胃液をこみあげさせる女ども」になる。この世のなかには秘密の軍団が存在していて、このおれを発狂させることを第一の任務としている。そうでなければ、おれを苦しめる煙草の煙、おしゃべり、まずい食事、赤ん坊の鳴き声、往来の騒音、にんにく臭い息、ぶつかってくるカップル等不快な事象の説明がつかない。 そしてジャスパー氏は彼を苦しめる秘密の軍団から “自衛” するべく、ある行動に出る。 ジャスパー氏によれば、秘密の軍団は世間に対して彼を「過敏症の小男」であるかのように印象操作するため、数々の嫌がらせを企んでいるのだと言う。客観的にみれば「悪意に満ちた軍団が? ネクタイ売り場の男を? なんで?」と思うが、ジャスパー氏は本気だ。彼に「ちょっとあんた、考え過ぎだよ」などと言おうものならおそらく私も嫌がらせ軍団の一味として認識されてしまう。瞬殺。 こんな感じで、現代でも充分通用する内容が13話。読む人によっては新鮮味に欠けると思われるかもしれないけど、藤子不二雄的で(藤子不二雄がリチャード・マシスン的なのか)面白かった。 『死の宇宙船』『種子まく男』『ノアの子孫』が特によかったな〜。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
December 9, 2013 09:47:00 PM
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