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暇な人、よっトイレ~♪

暇な人、よっトイレ~♪

野坂参三

野坂参三

僕が社会人になっていたから・・・幾つだろう?
ある日、テレビニュースを見ながら食事
そこに、ニュースが飛び込んだ
「共産党からの発表です
本日、野坂参三最高幹部会議議長を除名しました」
その時の驚きは無かった

あの野坂が除名?
宮本委員長と並び戦前からの共産党員
宮本が実践派なら野坂は理論派
党の要職を占め、国会議員・最高幹部議長が????
宮本が追い出したのか?
そう思った
あの頃、立花隆の「共産党研究」を読んで頭に整理してあったから
翌年?真実を知った

それは、ソビエトからの二通の手紙
当時、ソビエトはペロストロイカで、
過去には門外不出のコミンテルンの資料が見えるようになった
その中に、手紙が二通入っていて審議した内容が書いてある
内容は、野坂が日本人同志を密告する内容
最初の一通から時間がたったので二通目も書いた
当時、野坂はアメリカに渡りアメリカ共産党の配下に居た
そのアメリカからの手紙だった

その結果、その同志は捕らえられ行方不明
夫婦で共産党入りをしてソビエトまで来ていた妻は身の安否を気遣う
しかし、反逆者の名前を押された妻も捕まる
幸い、妻の方は容疑が晴れ釈放されるが働く場所もない
最下層に身を投じながら夫を待つ

終戦後、野坂はアメリカから凱旋帰国
戦前からの党員で理論派の野坂は、宮本にしても歓迎すべき人物
肉体派の宮本は理論が下手だった

野坂・・・戦前から共産党員として警察に目をつけられ監禁状態
そこを抜け出してソ連に渡るのは一つのドラマ
コミンテルンに日本の理論派として認められる
そしてアメリカの共産党地下組織に行く
共産党にとって輝く存在であった

終戦後のある時、共産党が訪ソした
その時の団長は野坂参三
彼女は会いに行ってお願いをした
夫がどのようになっているか、調べて欲しい
死んでいるのなら死んだ日時を教えて欲しい
日本に帰りたい、帰れるように手配して欲しい
そして・・・・お金も貸して欲しい

自分の夫を密告した事を知らず号泣する
その時、野坂は幾ばくかのお金を与え調べると約束して別れる
勿論、調べる事は無かった
そして、彼女については危険分子と報告して帰国を決して許さなかったと言う
彼女は失意のうちに異国の地で死んでゆく

彼はいつからスパイだったのか?
そして、どの国のスパイだったのか?
答えは・・・二重・三重のスパイだったと言う
日本を脱出する前から日本の警察のスパイだったとも言われる
ソビエト・アメリカのスパイとも言われる
おそらく、本人にも判っていないだろう
体が弱く、自分が生き延びる為にスパイになった
だからご都合主義でのスパイ
イデオロギーも何も無い、単なる情報提供者
しかし、確固たる地位を築いた時に、後悔したのか・・・
ペレストロイカさえ無ければ、ソビエトが残っていたら・・・
永遠に判らなかったのだろう

共産党は創世記からスパイの温床でもあった
一時は、資金局の局長がスパイで大森ギャング事件まで起こしている
美人局事件とか・・・
党を拡大させ、逮捕させる
そして危険な党の印象を付けさせていく

宮本にしても、疑心暗鬼から人を殺している
連合赤軍事件と同じ事をしている
終戦後、思想犯だけが釈放される筈が、彼も釈放されている
それが共産党の長い間の傷
この辺は、立花隆の「共産党研究」を読めば詳しい

野坂参三
この名前は歴史から消えるのか・・輝くのか・・・・
過去、沢山のスパイが排出している
しかし、地位・名誉からしたら空前のスパイであった


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