カテゴリ:バレエ♪バレエ♪バレエ
故 高円宮殿下 ご薨去から3年。
バレエを愛された殿下を偲び、恩恵を受けた著名人たちが集結して完成させた新作バレエを見に行って参りました。 生の舞台を見るのは、年末の「くるみ割り人形」に続いて2回目。 いずれもK先生が出演されている舞台でした。 更に今回は英国ロイヤル・バレエ団から吉田都さんが客演。 「くるみ割り人形」が子供向けのわかりやすい作品だったのに比べ、今回の「ア・ビアント~だからさよならは言わないよ」は、すごく抽象的なテーマを帯びた、ちょっと大人の作品でした。 ストーリーを簡単に説明すると、カナヤという女性が見る前世の夢です。 前世で彼女を愛した男性が、冥界から何度も彼女に会いに来るのですが、彼女には彼の記憶が残ってないんですね。 でも、現世で見る夢の中で、そのメッセージを受け取った彼女は、たぶん今度は自分から彼に会いに行くであろう・・・と、とそういうあらすじでした。 ふと、萩尾望都の短編作品に、何度も何度も同じ人と同じ悲劇的な運命を繰り返してしまうという話があったのを思い出しました。その話は結局ラストも「また同じ運命が幕をあける」という感じで終わっていたのですが、今回の「ア・ビアント」は、「再会」という意味があるだけあって、逆に「それでも会いに行く」というメッセージを感じることができて、とてもよかったです。 そんなところに「殿下は愛されているんだなあ」と、ちょっとほろりとしたりして・・・。 さて、舞台。 もう、美しいのなんのって。 運命に翻弄されるカナヤ役の吉田都さんは、ちっちゃいのにもんんんんのすごいオーラでした。 世界に通用する人っていうのは、こういう柔らかさを持っているんだなあっていう感じ。踊りが「活きてる」んですよ。顔自体の表情も、すごく活き活きしてました。 なんかね、「ああ、こういう女性なら、何度も生き返って会いに行きたくなるかもな」って、ちょっと思ったくらい魅力的でした。 でもね、ちょっと笑いそうになっちゃう場面も。 カナヤの相手役、リヤムっていうんですけど、彼が要するに何度も何度も「死ぬ」わけです。たとえば撃たれて、さっきまで苦しそうにしていたのに、「あれ?なんでカナヤをリフトしてんの?」みたいな・・・。 ふたりの愛を確かめるような濃厚なアダージョのあと、彼は息絶えるわけですが、「あんなに無茶してリフトしなければ、もしかして彼は助かったのでは・・・!?」とか、「もしもし、カナヤさん、リフトされてる場合じゃありませんよ」とか、一瞬でも思ってしまってごめんなさい!! ああ不謹慎。 あ、でも作品自体はものすごく素敵だったんですよ~。 今思い出すと、歌のないミュージカルみたいでした。 男性群舞の戦闘シーンが「ウエストサイドストーリー」を思い出させたからかしらん?(笑) 振り付けも、ちょっとアクロバティックなものも取り入れていたりして、かっこよかったです。 実は私が通ってるバレエ教室の3階に住んでるシャオさんのジャンプのキレのよさにびびったり、草刈民代さんの絵に描いたような女王っぷりにひれ伏したり、K先生のお茶目な踊りっぷり(可愛かった)にこそこそとささやきあったり、なんだか目で追ってしまうなあと思った人が、やっぱり吉岡まな美さんだったりと、いろんな楽しみ方のできた公演でした。 ・・・やっぱり私が習っているものとは、別物だわと実感もしたりして(;^^)ヘ.. でもいいの。がんばるもん。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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