日本大好き、好きです早稲田日記

2006/09/25(月)18:15

世間ではリベラル左翼でも、大学内では独裁主義者?

愛国心(167)

 写真は、早稲田大学社会科学部教授の西原博史の著書である。この西原氏、いわゆる朝日・岩波文化人の一人として、学校現場での国歌斉唱問題を「強制」と断ずる立場から、部落解放関係の機関紙とか、週刊金曜日の類など左翼市民運動団体でひっぱりだこである。  この先生、本人は比較されるのは不本意かもしれないが、父親は元早稲田大学総長で、青少年育成国民会議会長や国士舘大学理事長として活躍、また国立追悼施設の有識者会議の委員を務めた西原春夫氏である。世間では、父親が父親なら息子も息子だとか揶揄されるが、とにもかくにも、西原博史教授は、あちらの方面の世界で大活躍である。  と思っていたら、先日早稲田大学でこんな立て看板を見つけた。  何でも9月25日、東京地裁で早稲田大学の自治会活動弾圧の証人尋問として、西原教授が証言台に立つという。  ここ10年近く、早稲田大学当局は、過激派の革マル派に事実上牛耳られている各学部自治会や、サークル連合、学園祭実行委員会を次々に弾圧してきた。何も学生当局が急に職務に目覚め、学内浄化を始めたということではない。  文部科学省が無制限に大学・学部新設を認可し、大学の数が膨大となる一方、学力は低下して優秀な人材が枯渇し、さらに少子化の波の中で有名大学間でも生き残りをかけた熾烈な競争が激化してきた。  そんな中で、学費の一部が過激派に自治会費の名目で流れるとか、文化祭に訪れる十万人の学生・学外者が、一人必ず五百円出費してパンフレットを購入して入場しなければならないというシステムが存在した。左翼自治会が全盛期の昭和四十年代はともかく、世間の大学ではほとんど過激派が掃除されてしまっている中、一人早稲田大学のみがその牙城として孤塁を守っているというのは、世間から見れば大学が学生を制御できていない証しと映る。不健全な関係で、数億円単位の金銭が過激派に流れ、それが反社会的活動の資金として活用されているというのは、とどのつまり、大学が過激派のパトロンとなっているということであり、国際競争力だとか学力向上とか、知の拠点というのには程遠い。文部科学省からも、警察庁からも学力以外のところで目をつけられるというのは、格好悪い。  大学側の自治会・学生担当というのは、おそらくは各教授の輪番制だろうが、リベラル左派の西原教授にそのお鉢が回ってきたのだろう。  本人は、自らの「思想・信条・良心の自由」とは無関係なところで、大学の内規にしたがって学生自治会を掌握したのだろう。  さて、そこで革マル自治会は、「西原教授の日頃の言動と異なる行動を糾弾する」と抗議し、「大学執行部は西原教授の内心の自由を侵害した」と公開質問状を叩きつけるべきである。  さて、西原教授はどう答える? 「自分は大学の内規に従ったまでで、私自身の思想信条の自由、学問の自由とは別である」と答えるか?  その途端、国旗・国歌をめぐって東京を始め全国の左巻き教職員が提訴した「君が代訴訟」の拠り所は一気に瓦解するのである。  職務上の命令として教職員が学習指導要領に明示されている通り、国旗掲揚・国歌斉唱を教育活動として指導することを命ぜられ、執行することと、教職員個々人の思想信条内心の自由とは全く別問題である。国民の信託を受け、大多数の人々の価値観に基づく教育内容の教授を公務員が求められることは、個人の内心の自由を侵害することには当たらない。よって「内心の自由」を根拠として、上司の命令を拒否することは、逆に地方公務員法上の職務専念義務違反、信用失墜行為に当たるのである。  いやいや、意外と西原教授は、自身の主張を貫いて、大学当局を批判する弁論を行うのかもしれない。

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