「初瀬参り」~通常号第71号(8月15日付け発行)の編集後記
◆編集後記「千鳥足」◆ タイトルの「★初瀬参り」は、この年の六年生が演じた劇の題名です。奈良県桜井 市初瀬にある真言宗豊山派総本山の長谷寺( http://www.hasedera.or.jp/ )を、も も太とくり太は参拝しました。長い石段を登って、お参りして、降りて来たところで しょう。劇の冒頭で、くり太がもも太に声をかけます。 「もも太よ」 「なんじゃい、くり太」 「いい天気じゃのー」 「うん、春の盛りだもの」 (ウグイスが鳴く。ホーホケキョ) 私がなぜ、ここまで知っているかと言うと、私も26年前、名寄市立智南(ちなん) 小学校で、脚本・粉川光一、補作・大津哲太郎(山口“悟風”智の脚本書きとしての ペンネーム)の「初瀬参り」で、「もも太」を演じたからです。 新聞記者になって、4年目の秋から4年間、奈良に勤務しました。桜井市にも何度 も取材に行きました。もちろん、長谷寺にも何度か参りました。寺への坂道を車で登 る時、「もも太とくり太は、あの辺りに座っていたのかな」と思ったことがありま す。演じた時は、6年生でした。「くり太」役の同級生の山本勉君は、栗色の頭巾を かぶり、私はピンクの頭巾をかぶっていました。当時の二人の姿を想像しつつ、ハン ドルを切ったものです。 86年の中富良野小学校では、「もも太」を吉田純君が、「くり太」を大門美智子さ んがそれぞれ演じたようです。 冒頭以外の部分を知るには、とりあえずは、上記の長谷寺のサイトに行ってみて下 さい。昔話のコーナー(http://www.hasedera.or.jp/frame_mukashibanashi.html ) があります。前編があるはずなのに、掲載がなく、突然中編からスタートしています が、中編だけでも、「この話か!」と思うことでしょう。昔話の「男」が、もも太と くり太に分身したのが、「初瀬参り」と言っていいと思います。 ~~~~~~~~~~~~~ ところで、今日は、8月15日「敗戦の日」です。 広島市中心部にある平和記念公園で今月6日、秋葉忠利・広島市長の「2003年平和 宣言」( http://www.city.hiroshima.jp/shimin/heiwa/heiwasengen.html )を直接 聞きました。平和公園には、原爆ドームや原爆資料館があり、広島東洋カープの本拠 地・広島市民球場が隣接しています。私が本職でよく行っている広島県庁からは、歩 いて5分ほどです。 今年の平和宣言で、秋葉市長は、「被爆者が訴え続けて来た核兵器や戦争のない世 界は遠ざかり、至る所に暗雲が垂れこめています。今にもそれがきのこ雲に変り、黒 い雨が降り出しそうな気配さえあります。(中略)しかし、問題は核兵器だけではあ りません。国連憲章や日本国憲法さえ存在しないかのような言動が世を覆い、時代は 正に戦後から戦前へと大きく舵を切っているからです」と述べました。 この後、同じ台に立った小泉純一郎首相は、声が小さく、はっきりせず、何を言っ ているのかほとんど聞き取れませんでした。 このメールマガジンのトップの部分に、憲法前文から一部を引用したのは、発行日 に寄せて、もう一度、「平和」について考えたいと思ったからです。秋葉市長は、こ のようにも宣言しました。 「世界中の人々、特に政治家、宗教者、学者、作家、ジャーナリスト、教師、芸術 家やスポーツ選手など、影響力を持つリーダーの皆さんに呼び掛けます。いささかで も戦争や核兵器を容認する言辞は弄せず、戦争を起こさせないために、また絶対悪で ある核兵器を使わせず廃絶させるために、日常のレベルで祈り、発言し、行動してい こうではありませんか」 呼び掛けられた1人として、秋葉市長の言葉に強く賛同します。このメールマガジ ンでも、日常的に「祈り、発言し、行動し」ようと思います。 (発行者・山口一朗) ===================================★【発行者より】本文は、メールマガジン「おかあさんへの手紙」通常号の講読申し込み窓口http://www.honya.co.jp/contents/letter2mom/index.html で、講読をお申し込みになり、お読み下さい。登録、講読とも無料です。バックナンバーは、http://www.honya.co.jp/contents/letter2mom/ で読めます。