|
テーマ:がん患者の家族(118)
カテゴリ:カテゴリ未分類
ふと、昔昔にパパからきたメールがでてきた。
まだ付き合う前で、聞いてもいないのに年だとか誕生日だとか血液型だとか 書いてある。 そういえば、パパって、こういう軽いノリだったよねぇ・・・。 私や王子の手前、落ち着いたパパを演じてる部分があったけど、つまりは 昔から今に至るまで、変わってなかったのね・・。 今でも忘れられない、残業中のパパからのひとこと。 「ねぇ、ねぇ、誰が好きな人とかいるの? なんか両手に男って感じだよねー」 ・・・・。それはおまえだろ・・・・。どんだけ失礼なんだよ・・。 ・・っと思ったけど、昔の写真を見ると、パパに負けてないくらい遊び人風な 自分がいる・・。 (つまりどっちも遊び人風) だったけど、パパからのメールはいつも、私のことが心配とか、信じてとか、 愛してるとか、終始そういう内容で、それはこの16年、ずっと変わらなかった。 思い出した・・。 ああいう、ちょっと軽いノリの、馬鹿っぽいところはあるけど、頭がよくて 仕事もできて、楽しいパパだから好きになったんだった・・。 ただ、付き合ってみたら、思った以上に私が幼稚で、仕事以外のことは何も できないから、パパが大人になるしかなかったのね・・。 (昔、よく、もう少し、しっかりした人かと思ってた・・とか言ってたけど・・) パパは私のことをよく、やっと見つけたとか、特別とか言ってたし、 私にとってもパパは特別な、二人といない存在だったけど、 パパにとっては、どうして私が特別だったのかは、今でもよくわからない。 「ママにはパパしかいないんだから。パパ以外じゃ絶対ムリ。」 と、パパはよくいってた。 ・・・うん・・。確かにそうだ・・。と納得したのはいつのことだったのか、 たぶん、パパと初めて出会ったこの町に戻ってきてからだったと思うけど。 パパの最期のときの看病は、いろんなひとが、えらいとか、がんばっているとか いろいろいってたけど、自分的にはあんまりえらくない。 私はいつでも、自分がやりたいことをやってるだけ。 パパ以外の人に同じことはできないと思うし、 相手がパパだから、なんのがんばりもなく、苦もなく、してた。 パパが生きててくれるなら、ずっと自宅看病でも全然よかったのに、 パパは日に日に悪くなっていって、在宅療養になってから一ヶ月もたたないうちに 死んじゃった。 パパが元気になってくれるなら、なんでもするよって言ったのに。。。 もう、一緒においしいものも食べられないし、 テレビみたり、映画みたり、笑ったりできないね。 お散歩もいけないし、王子のお誕生会もできない。 一緒に旅行して、いろんなものを見たり聞いたりもできないね。 でもどこにもいかないっていったよね。ずっと一緒にいるっていったよね。 一緒にいるの? 今も。 もうおいしいものを食べたいとも思えないし、 どこかに行きたいとも思えないよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.10.14 22:25:22
|