「円居(まとい)」という名の椅子
医院の診療エリアに、新しい椅子が登場。その名を、「円居(まとい)チェア」と申します。上の写真に写っている「第2診察室」だけは、事務用品として買った「フツーの椅子」を使っていました。それを交換するチャンスを、ずっと狙っていた院長なのでありますが、「これは!」という椅子に、なかなかめぐり逢えない。このスペースですが、「診察室」とは言うものの、採血、検査、吸入・吸引、予防接種など、実に多彩な目的で使われています。したがって、サイズが大きな椅子では仕事の邪魔になるし、小さなお子さんやご高齢のかたでも、安全に座れないとダメなのです。ある日のこと、当院待合室の椅子たちを納めてくださった酒井さんのお店に遊びに行ったら、「実は、このたび、わたしがデザインした椅子が完成しまして・・・」と見せられのが、この「円居チェア」のプロトタイプ。日本人のからだにフィットする優しいサイズで、座面の高さも、北欧の名作椅子群よりも、少し低めにデザインされているところが、すっかり気に入りました。そこで、迷わず注文したものが、昨日納入されたというわけ。この椅子は飛騨高山にある「マキノ ウッド ワークス」という工房で、牧野泰之さんと青木由香さんのふたりによって手作りされています。さっそく、昨日の夕診から使っていますが、円居チェアに座った子どもたちの姿は、とてもいい感じ。「円居(まとい)」とは「車座になる、団欒(だんらん)する」という意味ですが、この2脚の椅子のおかげで、ちょっと雑然としていた「第2診察室」の空気が、「団欒(だんらん)の時間」のように変わるから不思議です。受付カウンターで活躍中の「ナンナさんの椅子」との、ツーショット写真を撮ってみました。 こうやって並べてみると、北欧家具の血統を受け継ぎながら、ちゃんと和のテイストも合わせもった、素敵な小椅子であるなと、感心します。酒井さん、牧野さん、ありがとうございました! 末永く、大切に、使わせていただきます。