オザワイチロウは現代政治のヒーロー足りうるか
やや遅きに失した感のあるアレですが、長きに渡る「検察VS小沢」の戦争がそろそろ最終局面戦争だそうで。新聞テレビ等のマスメディアだと、検察絶対で、小沢は説明しろとかなんとかいわれているが、一方でインターネットをみると、検察批判がかなりの勢いだ。これも型にはまった言い方だけど、結局は検察にぶら下がってネタを仕入れるのが既存メディアの体質なのかとすら邪推してしまう。多くの有識者が指摘しているように、政治資金規正法違反だって、そりゃ一応違法といえば違法には違いないが、それは道路交通法違反みたいなものだ。ホリエモンのときもそうだったけど、誰がどっからどう判断しても道徳的に悪い、っていう類とはちょっと違う。なんで、検察がここまで小沢を執拗に付け狙うのか、その執念みたいなものはちょっと理解しがたいなぁ。個人的には民主党という政党をまったく信用することができないし、もちろんじゃ自民党がいいのかといえばそうでもないし、既存政党が悪で、無所属新人がすばらしいとも思っていない。でもまあ民主党の一連の政策自体にはどうも疑問符を付けざるをえないことばかりだなぁと思う。それはさておき、小沢はここを乗り切れば、参院選で勝利し、ひいては民主党だけで衆参過半数を超えることができるといわれている。そうなれば、本当に小沢の天下掌握が成るということなのかな。ただ、これも奥歯にものがつまったような言い方でなんだけど、小沢個人にそこまで期待することは難しいように思う。小沢氏自身に、なんていうかポピュリズム的要素がないから。アメリカ大統領選挙をみればわかるように、の現代においては、結局メディアにどう映るかっていうイメージが本当に大事だと思う。だからこそ、「自民党をぶっ壊す」とか「小泉VS抵抗勢力」っていう図式で、大衆の心を魔術師のように鷲掴みした小泉はすごかったと思う。結局彼のやりたかった構造改革がなんなのかってもはや誰にもわからないし、一体あれってなんだったんだろうって思うんだけど、でも必死になってマスコミが叩いたって、結局人気があるってのは圧倒的な力だった。小沢の政治の師である田中角栄もそう。やっぱり圧倒的な人気があった。ロッキードの被告になろうがなんだろうが、記録的な得票数でいつもトップ当選。そういう意味で、小沢はちょっと印象が悪すぎる。まず、顔が怖すぎる。怒った顔してるようにみえるし、笑ってもなんだか怖い。小沢一郎 画像 NAVER まとめ 個人的にいい人なのか悪い人なのかって、会ったこともないからわからないし、別に政治家なんていい人だからって何の価値もないと思うけど、とにかく徹底的といっていいほどイメージ悪い。かわいそうなくらい。今回の土地購入だってなんだかどういうことなのかほとんどよくわからないけど、我々一般大衆としては、「小沢さんってなんだか悪いことしてそう」ってなっちゃう。どうしても。むろん、メディアの操作もあるけど、ある意味論陣張りやすい。これはね、圧倒的に損ですよ。これが昔ならよかった。テレビとかないわけだし。でも今は難しいよね。やはりね、今の政治家はショービズ性がないと。ポピュリストでないとダメ。オバマも小泉もそうですよ。大衆のヒーローでないと。その点、小沢さんって、俺の知ってる限りでは、福田和也だとか宮崎哲弥だとかのインテリに人気がある。小泉ってのはその点、保守系からも革新系からも知識人ウケしないんだなぁ。やっぱり知識人ってのはポピュリズムから距離をとりたがるからね。小沢はどうしても保守系知識人の夢なんですな、こいつならって。でもそれは一般大衆人気の裏返しなんだよね、結局。小泉を評価した知識人っているかしら。どこまでいっても、小沢さんは今までの印象が強烈過ぎていい人に転換できない。ヒーローになれない。亀井さんもそうね。どうも顔が悪人。本当の大悪人は、善人ヅラしてると思うけどね。つーわけで、小沢さんは現代政治ではヒーローになれないし、今までの小沢氏の生きかたを見ても、どっかでやっぱ爆発しちゃうように思う。良くも悪くも、調整型ではないんだよね。これもイメージだけどさ。調整型ではないスターってのは、政治家インナーサークルの支持が弱い分、やはり大衆人気を裏付けとした小泉モデルだと思うのだがなぁ(内容はともかく)。