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テーマ:お勧めの本(7968)
カテゴリ:大人の読書感想文
宮部みゆきの「長い長い殺人」読了。 この小説は宮部みゆきが1992年に世に出したミステリで、彼女の 作品の中では比較的初期に書かれたものになります。 物語は、とある連続殺人事件にまつわる話で、基本的な流れと しては事件が起きて、疑惑があって、トリックがあって、それら を暴いてといった構成ということで一般的な感じはする。が、この 小説、全ての物語が「財布」視点で書かれているのだ。登場する 10人の財布から見た世界、財布が「感じた」ことを「財布が語る」 という形式で進めていくのだ。極めて実験的な作品ではあるのだが、 ただの実験小説というものではなく、良質なミステリとして十分な 読める一冊だ。まだデビューして数年の頃ではあるが、宮部みゆき の才能は凄かったのだろうと思う。おまけにこの年は「かまいたち」 「火車」「今夜は眠れない」など計6冊を出版しており、尋常では 無いスピードで、ハイレベルでユニークな作品を世に送り出していた のだ。この人の天才性というのはこのスピードと質の両方を兼ねた 作家であり、且つ現代ミステリ、時代劇、SFファンタジー、エッセイ など、どんな作品でも一線級の作品を書くというとんでもない才能だ。 思わず、宮部みゆきを褒めちぎってしまったが、一風変わった作品を 読んで、改めて彼女の才能を感じた次第です。次は何読もうかなぁ。 GOLA お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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