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GOlaW(裏口)

読書メモ・そのほか



ミステリー&ファンタジーツアー スコットランド
Mystery&Fantasy Tour Scotland

石井理恵子/杉本優 新紀元社


 スコットランドにまつわる『不思議』を、いろんな角度から幅広く浅く詰め込んだ本。

 写真も多く、初心者がスコットランドやファンタジーについての取っ掛かりにするにはお勧め。
 旅行前に読むと、スコットランドが更に楽しめること請け合いです。



鬼・雷神・陰陽師
 古典芸能でよみとく闇の世界

福井 栄一 / PHP新書   PHP研究所


 非常にとっつきやすく、『闇が昔、どのように語られていたのか』を知る為の入門書としては最適です。

 が、『安部清明』『菅原道真』『頼光四天王』にテーマを絞ったため、それ以外の部分に対する記述が浅いように感じられます。
 関西在住の方なので、話題が身近に感じられ、楽しかったです。



魔法・魔術
 - Truth in Fantasy50

 山北篤著 新紀元社


 『世界の魔法体系案内』であり、『序説』。
 有名な魔法15種に限り、その性質と成立背景に言及した本です。

 日記や小説のネタとして買い求めた本ですが、読み物としてもすごく面白かったです。
 私は魔法そのものの理論よりも、その成立背景やその本来の目標に興味があるんですよね。
 それについてきちんと言及しているのですごく良かった(『イギリスの魔女は、本来は大地母神を祭る宗教の巫女だった』、など)。

 実際、『西遊記』の最終回感想では活躍しましたし、これから書く『イギリス魔女』ネタ小説でも参考になります。
 個人的には大満足の一冊です。



魔法ファンタジーの世界
 脇 明子 / 岩波書店


 フジ版『西遊記』スタッフに捧ぐ、推奨図書の一冊です。
 彼らならば、この本から、警鐘も自戒も武器も見出すことができるはずです。

 いや、私も物書き・パラレル書きとして、ライトノベル読みとして自戒を促されました。
 現在の『過剰な表現の過多』に警鐘を鳴らすとともに、“何故、それがもてはやされたか”の解説や、“本来のファンタジーの魅力と役割”なども説得力のある言葉が続きます。
 そして『子供向け』や『暴力シーンの有無』以前の、『本当に大切な物』を教えてくれました。

 私も分かっていたようで忘れかけていた、ファンタジーの土台を思い出しました。
 ファンタジーが好きな方、そうでもない方、嫌いな方、いろんな方に読んでもらいたい一冊です。



ちょっとグレードアップ ロンドンアンティーク物語
小関 由美, 笹尾 多恵 / 東京書籍


 資料用に買い求めたものですが、ロンドンやアンティークに興味がある方なら面白いと思います。
 英国のアンティーク入門書としても、旅行の参考にもなります。
 もちろん、本を眺めているだけでもすごく楽しいですよ。

 いろいろと刺激を受けたので、他の二冊も読んでみたいですね。



それでもお店が開きたい!
 ちいさなお店を作るためのアイデア&スピリッツ

岡田千絵 西森路代 ほか/山海堂

 小説のネタのために購入した新古本です。
 最近増えてきている『小さなお店』にスポットを当てた本。
 開業までの苦労や、工夫、特徴などをまとめた一冊です。





西洋館を楽しむ

増田彰久:著・写真 ちくまプリマー新書 筑摩書房

 西洋館の中でも特に有名で、観て楽しいものばかりを紹介しています。
 用途別、細部別に紹介することで、 楽しむためのポイントも紹介。

 この西洋館の魅力に気づき、その世界に踏み入るには最適の一冊です。
 ぜひ、この一冊を手に西洋館巡りを始めませんか。




紅茶スパイ: 英国人プラントハンター中国をゆく

著:サラ・ローズ 訳:築地誠子 出版:原書房

 紅茶が好きなら読んで損は無いのでは。
 中国産の茶葉に対するイギリス人の執念がきっかけで始まったアヘン戦争。
 その勝利も束の間、イギリス人の茶への依存は、インド産紅茶を生むエネルギーとなる。

 主人公となるロバート・フォーチュンこそ、このインド産紅茶を生むために活躍した園芸家にして産業スパイ。
 彼がどんな旅をし、いかにして中国からインドまでチャノキを運んだのか。
 彼の実話と、その背景にある世情を楽しんでください。




お茶のいれ方とマナー

 『世界のお茶専門店ルシピア』の店頭で購入した一冊です。
 ここのお茶を愛飲しているのですが、気軽においしく飲む方法が載っています。
 分かりやすい図解付きなので、初心者にぜひおすすめしたい一冊です。

 また、最低限のマナーも載っているので、知って置いてそんはありません。
 ぜひ一読してみてくださいね。




拉致はなぜ防げなかったのか
-日本警察の情報敗戦-

川邊 克朗 / ちくま新書   筑摩書房


 正確には『マスメディア関係者が見る、近代日本外事諜報の歴史と現状』入門書。

 拉致は『南北朝鮮の分断に伴う諜報合戦の余波』によって起こったことは周知の事実。それを踏まえ、諜報の歴史を順に追っています。
 ツッコミや裏づけが浅いため、やはり細かい部分では鵜呑みにすることは出来ません。でも入門者が大きな流れを押さえるには最適でしょう。

 ニュースで現れる『六カ国』の思惑が、これを読むことでより分かりやすくなるでしょう。
 各項目における詳しい解説は、別の本をオススメします。



日本のインテリジェンス機関
大森 義夫 / 文藝春秋


 日本での諜報体制や、現場での空気が感じられる一冊です。
 日本を舞台にする諜報小説を書くにあたり、知識とイマジネーションの両方をいただきました。

 『スパイ天国』日本を培った土壌や、諜報の必要性、実在の手法や機関の変遷などを教えてくれます。
 また、小説を書く上でどう行動させればいいのか、参考になります。



東京・同時多発テロ
 ──日本攻撃計画シミュレーション

林信吾


 『テロリズムの脅威』を訴えるには説得力のある、そして分かりやすい本です。

 小説書きさんのしりょうとしてもいいかもしれませんね(当方もかなり参考になりました)。
 序章のシミュレーションは本当に小説の導入になりそうです。

 しかし、一般の方は『第六章』だけを読んでも間に合うかな?
 『一般の国民ができる、テロの抑止法』、良く考えてみてくださいね。



CIA 失敗の研究
落合浩太郎/文春新書


 CIAが90年代に辿った歩みを、分かりやすく解説しています。
(CIAそのものの仕組みや、昔の栄光を知りたい人は、違う本をお勧めします。)

 最近の動きについて、これ一冊で概要が分かりました。
 私の知識も80年代で止まっていたのですが、最新情報が分かって小説を書くのに助かりました。



知られざるインテリジェンスの世界
吉田一彦:著 PHP研究所

 断片的な実在のエピソードのあらましを、情報戦の基礎的な項目に分けて並べ替え、簡単な説明を加えたエピソード集ですね。
 冷戦や第二次世界大戦、日本に関連した話題に、最新の9.11事情まで、幅広く網羅。知識が少なくても興味深く読み進める事が出来ます。
 また、最低限の分類についても理解がしやすいです。

 詳しい解説などは参考文献をあたっていただくとして。
 インテリジェンスを巡る世界への導入として、また読み物としてもお勧めの一冊です。



ZERO

 自分の国を無条件に信じられなくなる、その覚悟はありますか?
 救いのない世界に飛び込む勇気はありますか?

 はい、後者で躓いた管理人です(途中で息が詰まってしまった人)。
 上記の二つの条件さえクリアしてしまえば、こんなに面白い本は無いでしょう。
 諜報と言う闇の中をリアルに描かれていて。こんな長編であるにも関わらず、サスペンスとアクション、冒険が散りばめられているお蔭で飽きることがありません。
 裏切りと信頼、信念と保身、愛情と嫉妬、日本と中国とイギリスとアメリカ――様々な要素が複雑に入り組み、読者は主人公と共に虚実の判断さえ分からなくなっていきます。だけど最後まで読めばちゃんと全てが理解できるようになっているのもすごいです。
 警察社会、潜水艦の仕組み、中国の景色や内情など、膨大にして非常に詳細な描写にも目を見張ります。それらが、荒唐無稽であるはずの物語に圧倒的な説得力を生むのです。

 見た目は冴えないおっさんであろうと、復讐の為に運命の渦へと身を晒す主人公・峰岸。彼の辿る数奇な運命を、どうぞ楽しんでください。



神戸学
神戸新聞総合出版センター編

 グループSNEの『リボーンリバース』シリーズも、この本に書かれたことを下地に深く書けば、もっと深く楽しめたのではないかなと思います。
 また、『華麗なる一族』を見る前に読んでおくと、もっと深読みできるかもしれません。

 この本には『神戸への愛情』がたっぷりと詰まっています。
 神戸の歴史や風土、経済、文化などの情報が詰まっています。
 小説の参考にするために購入した一冊ですが、改めて神戸が魅力的な都市なのかを知りました。

 新しい発見だらけの一冊です。
 神戸に住む人、神戸に遊びに行く人、神戸に憧れがある人、皆さんに必見です。



六甲・まや101の大疑問
神戸新聞総合出版センター編


 Q&A形式で豆知識を詰め込んでいる本です。
 六甲山に遊びに行かれる方に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。より楽しくなること間違いなし!



六甲山ネイチャーウォーキングガイド
著:高橋敬三 玉置彰三 福本市好 根岸真理
山と渓谷社

 初心者から熟練者まで楽しめる都市山、六甲山。
 その自然の魅力を初心者に分かりやすく解説したフルカラー本です。

 山歩きをしたことがない人も、この本を片手にふらりと散策したくなる、そんな本です。



神戸ルール
KOBEモダンライフを楽しむための48のルール

著:都会生活研究プロジェクト〔神戸チーム〕
中京出版

 神戸の地形ネタと、神戸を中心とした阪神間の特徴をとらえた話題48個。
 地元民でツッコミ入れながら楽しんでみたり、他の地域の人が笑いながら読んだりするのがお勧めでしょうか。
 さくっと読めるので、話題のネタを仕入れるのにどうぞ。



韓のくに紀行
街道をゆく2
著:司馬遼太郎 朝日文庫 朝日新聞社

 司馬遼太郎が、韓国と日本を想像で結ぶ旅です。

 歴史を順に辿るのでもなく、行き当たりばったりに、思いつくままに現実と空想の旅を続ける著者。
 手がかりも少なく、ともすれば危うい思考。
 それが辿るのは、日本と韓国の僅かなつながりと、因縁。

 どこまでが本当で、どこまでが妄想なのかさえ分からない想像。
 そして、のんびりとした旅にゆったりと浸かれる一冊です。



新世紀エヴァンゲリオン 学園黙示録1
原作/GAINAX・カラー 漫画/眠民 角川書店

 ……自分が重度の『パラレル』好きなのは知っていました。
 ……自分が重度の『キリスト教ネタ』好きなのは知っていました。

 だからって、まさかこれに手を出してしまうとは思いませんでした(汗)。

 キャラクターの性格はそのままに、設定を大きく変えて描きだす『エヴァ』。

 えっと、オリジナルとか出来とかは置いといて。
 下手すりゃ本家よりこっちの方が、設定と展開が好みかもしれません(……おひっ)。

 キリスト教ネタの健在っぷりが私の好み過ぎて嬉しいです(歓喜)。学園がミッション系なのもツボ。
 また、アスカ・カヲルが序盤から登場していたり、BLでは無いシンジ&カヲルの絡みが読みやすくていいですね(←BLが比較的苦手な奴)。
 また戦闘シーンや武器もかっこよくて。

 うん、パラレルとか抜きで続編が楽しみです。



新世紀エヴァンゲリオン 学園黙示録2
原作/GAINAX・カラー 漫画/眠民 角川書店

 一巻では子ども組の描き方がテレビの時とそのままだったのだけれど、二巻では大人組もいい感じに描かれています。
 短いシーンだけれど、加持とミサトの絡みがすごく良かったんですよね。……更なる絡みを希望です。

 そして、いよいよ事件は大きくなっていきます。
 やっぱりMMOは最近の学園SFには定番ネタかな?
 そして戦いの裏にある、ある意味でTVを思い出させるようなネタ(研究所・組織)にも反応しまくりです。

 続きがすごく楽しみです。

余談:冒頭の劇は、完全にツボに入りました(自爆)。



新世紀エヴァンゲリオン 学園黙示録3
原作/GAINAX・カラー 漫画/眠民 角川書店

 今回はバトルこそ少ないものの、物語の設定に触れていきます。
 こんな敵にどう戦うのか……と思っていたら、なるほどこうきましたか。
 そして、ようやくアスカとシンジの絡みも発生。大人組の渋い絡みもいいんですよね。

 個人的にはトウジの参戦も待ち遠しいですが……それはちょっと難しいのかな。
 途中、カヲルの描写に『やっぱり……』と思ったり。

 碇ゲンドウも登場。彼の描写にも妙な点があり、次回以降の展開にも期待です。



新世紀エヴァンゲリオン 学園黙示録4
原作/GAINAX・カラー 漫画/眠民 角川書店

 妙に続編が出るのが遅れてるな、と思ったりしていましたが。
 ……この展開の速足っぷりはまさか、打ち切り(汗)?
 同級生と加持さんのエピソードはもう少し展開する予定じゃなかったの?

 少し駆け足過ぎるのが残念でしたが、でもちゃんと満足できる内容でした。
 本編でぶっ壊れてバラバラになる主人公達を思えば、これは一つのハッピーエンドじゃないかと思えるんです。
 イグドラシルの秘密もある意味で本編を彷彿とさせます。そしてゲンドウは……本編のゲンドウ?

 エヴァを使った戦闘がもう少しあってもいい気がしましたが、そうするともう少し伸びちゃうかな。
 でも面白かったです。



図解 ハンドウェポン
大波 篤司 / 新紀元社


 主に『銃の雑学・入門本』。
 銃器が出てくるフィクションに興味がある方で、用語などが分からない方向けでしょうか。
 流し読みで、興味がある部分だけ読むのもいいでしょうか。



新装版 冲方丁のライトノベル書き方講座
冲方丁/このライトノベルがすごい!文庫 宝島社

 着想とプロット、そして主題。
 ライトノベルに限らず、あらゆるジャンルの小説の基礎と言える部分を、実践(過去の自作品の執筆過程)を踏まえて解説した本です。
 後半には着想の仕方や、それらの扱い方についてのヒントもありますので、参考にしてくださいね。

 著者の『千人の中堅と、一万人の新人と、百万の同人が居るべき』だという著者の願いが叶う事を願ってやみません。



漫画ノベライズによるラノベ上達教室
日昌 晶/株式会社 秀和システム

 流行りのライトノベルの書き方を解説する本とのこと。

 とりあえず、『三点リーダーは二字を一単位』などの文法の基礎があったのはホッとしました。

 文章の書き方だけなら、それ専門の本の方がいいです。
 でも描写についての基礎的な部分が実践的に解説されているのは良いですね。
 この基礎を念頭に、たくさんの小説を読みながら技術を盗んでいくのが文章向上の秘訣と思います。

 文章描写の基礎中の基礎を身に着けるならお勧めです。



スカーレットスターの耀奈
梶尾真治著 / 新潮文庫


『読んでいて、すごく心地よい』
 これに尽きますね。

 『異文化って、こんな感じなのかな?』などと、世界に心地よく浸ることができました。
 特に前半の二作は、私のツボを見事に抑えてくれました。

 さくさく読めて、なおかつ後味爽やかなのは、この人の力量による部分が大きいと思います。
 ちなみに『ホーンテッド・スターの玲乃』は、某作品に繋がるかもしれない一品。気がつかれるでしょうか?



BALLAD 名もなき恋のうた
著:百瀬しのぶ 小学館文庫

 映画のノベライズです。
 追加エピソードなどはありませんが、主人公や登場人物の気持ちがノベライズ作家なりに掘り下げられています。
 映画を観た後で『観返す』ぐらいの気持ちで読むと、新しい発見があったりしていいかも。

 『クレヨンしんちゃん あっぱれ戦国大合戦』との差異を楽しむのもポイントだと思います。



塩の街
有川浩 角川文庫

 世界の緩やかな終焉の際、ただ強く恋した人々を描く全6章の中編と、その後を描いた短編四編。
 有川浩さんの「自衛隊三部作」の一冊目ですが、有川さんらしい自衛隊に対する思い入れと、応募した電撃文庫向けらしいライトノベル要素と、二つの要素が際立つお話に感じます。
 有川さんらしい読みやすさ、理解しやすさはこの時から健在。世界が滅びていくifは電撃文庫らしいかな、と思います。

 女子高生と飛行機乗り、そんな二人が世界の終末に何を想い、そしてどう行動したか。そして彼らが出逢う人々の物語も、どうぞ楽しんでください。



空の中
有川浩 角川文庫

 手に入れてから、半年。ようやく読破。
 この一冊で著者のファンになりました。

 とにかく会話がいいんですよね。
 主人公達が非日常に出合った時の会話、白鯨との議事録、クライマックスの論戦……どれも一気に読み手を引き込んじゃいます。
 キャラクターも非常に良く立っていて、ウィットとロジカルに富んだやり取りは最高。

 白川親子のエピソードに、個人的なトラウマを抉られ、そして癒されたりしたことは置いといて。
 高校生組の理論的な部分での大人っぽさと、大人組の経験と知識に裏打ちされた余裕と立ち振る舞いはすっごく魅力的。

 大人向けライトノベルの銘文に偽りなし、ぜひ読んでみて。

(ちなみに管理人は高己と光輝のコンビを草なぎ君と黒木メイサさんで当て読みしました)



海の底
有川浩 角川文庫

 春の横須賀米軍基地。
 突如として現れた巨大ザリガニの群体が人々を捕食しに海の底から現れる―――。

 と書くとアメリカのパニック映画を思い浮かべられてしまいそうですが。

 メインは潜水艦の中に逃げ込んだ自衛隊員二人と子供13人の中学生日記ぶりの人間劇。
 それと同時に進む『外』の警察や自衛隊の、非常識事件の収束への大活躍。
 二つの異なる世界を、リアリティも大事に、でもプロ意識もカッコよく描いていきます。
 ぐいぐいと一気に読ませてくれます。分厚さに怯まないで、むしろ贅沢だと思えるぐらい魅力的な物語です。

 自衛隊シリーズ第三作、ぜひ楽しんでくださいね!



クジラの彼
有川浩 角川文庫

 『海の底』、『空の中』の後日譚を含む自衛隊恋愛短編集。
 前述の二冊を読んでなくても、素敵な恋愛話に入り込むには十分。でも読んでいると色々分かって楽しみ膨らみます。

<クジラの彼>
 『海の底』の主人公の一人、冬原の恋愛事情を彼女目線から。『海の底』での事件では冷静に見える彼の、本当の気持ちも垣間見える一編。

<ロールアウト>
 『トイレ』から始まる恋愛話……と言うと凄い響きですが。
 軍用機の設計の女子社員と自衛隊員の、次世代機のトイレを巡る攻防戦と恋愛。笑って納得して、スカッとする一編です。

<国防レンアイ>
 男よりも男らしい、WAC(女性陸上自衛官)の恋愛事情を巡る一編。

<有能な彼女>
 『海の底』の夏木の恋愛事情、その後。波乱続きの様子とその結末。

<脱柵エレジー>
 恋愛の為に脱柵(基地からの逃亡)を図る自衛隊員、その殆ど全ての結末。

<ファイターパイロットの君>
 『空の中』の高巳と光稀のその後。初デートの様子と、結婚生活に、くすりと笑って温かくなる一編。


ラブコメ今昔
有川浩 角川文庫

 『クジラの彼』に続く自衛隊恋愛短編集第二弾。
 今回もとびきり素敵な恋愛話が詰まっています。

<ラブコメ今昔>
 年配自衛官夫婦の馴れ初めに、今時の女性が突撃。
 私達から見れば少し固くて、でも新鮮にも映るかもしれない、そんな恋愛話。

<軍事とオタクと彼>
 自衛官の彼は実はオタク。二つの顔を持つ彼の魅力と駄目なとこ、両方に振り回される彼女。
 そんな二人の出会いと、超遠距離恋愛のドタバタラブコメ。

<広報官、走る!>
 自衛隊協力のドラマ撮影。
 水と油のような自衛隊と撮影スタッフの間を受け持つ、広報官とADの間に生まれる連帯感と仄かな恋。

<青い衝撃>
 航空自衛隊花形のブルーインパルス。そのパイロットの夫婦に忍び込む紙切れと女。
 女としての自信を無くした妻は、怯え……。

<秘め事>
 上官には秘密でその娘と付き合い始めた自衛官。
 だが、仲間の死亡でその間にも暗雲が……。

<ダンディ・ライオン
~またラブコメ今昔イマドキ編>
 ラブコメ今昔の広報二人に焦点を当てた話。
 超ガッツのある女性と、超奥手すぎる男子の恋愛はどうなるのか。



阪急電車
有川浩 幻冬舎文庫

 日常の細やかな出来事の中に浮かび上がる、真っ直ぐな優しさ。
 たくさんの嫌なことやどうしようもない事の隣にある、正しい事。

 たくさんの人がそれぞれの物語を抱えながら、行ずりになる電車。
 それらの物語が交差することで生まれていく変化を、短い短編の連なりで楽しんでください。

 阪急沿線在住ならぜひ読んでみて。



三匹のおっさん
有川浩 文春文庫

 有川さんのえがく、還暦のおっさんによる現代版『三匹が斬る』。
 時代劇のスカッとした部分も、ほろりとする人情も、いいとこどり。現代劇らしい事件の根深い部分も曲げはしませんが、でも一つの着地点を見据えているので読後感は良いです。
 主人公の三匹も、孫や娘もすっごく良い味出しています。
 有川さんらしい、サクサク読めて温かくなる文章に乗せて、一緒に悪を斬る快感をどうぞ。

 ぜひ一度、手に取ってみてください。



医者と呼ばないで
 研修医純情物語

川渕圭一 幻冬舎文庫

 『研修医純情物語』第一作は、エッセイ集の色合いの強い小説です。
 中身としては『当時の研修医の実情』が半分、『父親への強い想い』が半分ですね。
 大学医療事情に関しては、個人的に反発するところもあります。ですが、父親コンプレックスという題材は大好きなので、そちらではがっつり読み込ませていただきました。

 30代から医者を目指す人は、同期の方からよく『変わっている』と言われます。そんな人から見た同期の先生もやっぱり変わっているようです。
 そんなエッセイ集です。

 同じ題材でもコミック『研修医なな子』の様な明るさや爽やかさ、『あるある感』は薄いです。
 ですが頑固で思い込みの強い著者の視線を借りることで、また違う発見があるかもしれません。

 ちなみに著者も文章の中で何度も断っていますが、客観的な視点よりも本人の迸るパトスや哲学があふれ出ている作品です。
 だからこそ著者の考えに反発や疑問を持つことも含めて、より多くの事を考える事ができるかもしれません。



振り返るなドクター
 研修医純情物語

川渕圭一 幻冬舎文庫

 今回はややフィクションを強めた、『医者と呼ばないで』の後日譚。
 研修を終えて集団検診を収益源に移し、本の出版に駆け回る著者。大学に残ったとある頑固者医師。
 その二人の友情物語になります。

 患者とのコミュニケーションを誇りに思っていた著者が、検診をメインにしていく姿は寂しくもあります。
 ですが自分のパトスを執筆にぶつけ、他人への理解を求める姿には、個人的には共感してしまいます。物を書くという魅力に憑りつかれてしまえば、中々脱することはできませんから。

 個人的には佐伯教授の鬱屈した想いとか、どうしてそうなってしまったのかもなんとなく推察できてしまったり。
 このあたり、教授選事情に詳しい人からの考察も加えると、更に深い物になったかなと思うと残念です。



吾郎とゴロー 
 研修医純情物語

川渕圭一 幻冬舎文庫

『研修医純情物語』三冊目はファンタジー色強い小説。ようやく私小説を脱した感じがしますね。
 本筋は黄金パターン、文章の巧みさとかペーソス部分で魅せるという訳でもなく。言いたいことは全二冊と重なるので、『作家が好き!』という方でなければ特におすすめしないかな。
 研修医生活を覗きながら非現実も感じられる、さっくり読めて読後感が悪くない、と言う点はいいかも。



珈琲店タレーランの事件簿
また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を
著:岡崎 琢磨 宝島社文庫

 ミステリを期待するとちょっときついかも?
 登場人物達の描写と、コーヒーの小ネタと京都の景色を楽しみつつ、サクサク読むのがちょうどいい感じです。
 ライトノベルを期待した方が良いかもしれません。



珈琲店タレーランの事件簿2
彼女はカフェオレの夢を見る
著:岡崎 琢磨 宝島社文庫

 前回と同じく、ミステリとして期待するよりはライトノベルとして楽しむのが正解かな。
 でも前巻のラストで進んだはずの仲が、冒頭からリセットとか悲しいのですが(遠い目)。
 キャラの造詣は楽しく、軽くサクサクと読める一品です。珈琲の小ネタも、好きな人なら楽しめるかも。



珈琲店タレーランの事件簿3
心を乱すブレンドは
著:岡崎 琢磨 宝島社文庫

 前作が楽しめた人なら、楽しめるかな。
 今回は長編になります、KBCのモデルになったJBC(ジャパン・バリスタ・コンペティション)に興味がある人も楽しく読める……かも?


つれづれ、北野坂探偵舎
心理描写が足りてない

河野裕 角川文庫

 幽霊やそれが見える編集者を巻き込んで、小説家が現実を構築し、紡ぎだす――。
 不思議な感覚のライトミステリーに、慣れない人は戸惑うかもしれません。でもその違和感を含めて楽しんでほしいですね。

 とても風変わりな作家の奥の強い優しさと、普通に見えて幽霊が見えちゃう編集者の行動力。
 神戸北野坂という舞台で紡がれる物語は、彼らの優しさと信念によって、不思議でも温かく優しく変化していくのです。

 ぜひ一度、彼らが語り、編集した世界を楽しんでください。


つれづれ、北野坂探偵舎
著者には書けない物語

河野裕 角川文庫

 探偵コンビが何故か舞台に立つ第二巻。
 今回は岡本の六甲大学を舞台に、幽霊レイニーと佐々波、雨坂の因縁が、過去と現在を行き来しつつ、語られていきます。

 文章を巡る不思議な言い回しはそのままに。今度は天才脚本家が遺した未完の脚本との入れ子細工の物語。メタフィクション好きにはたまらない一冊にもなっています。
 ぜひ。


つれづれ、北野坂探偵舎
ゴーストフィクション

河野裕 角川文庫

 海と、それを見下ろす数多くの異人館がある須磨。
 今回はその異人館の一つで、幽霊が作り出す物語を紐解く事に。その裏側でシリーズの核心たる紫の指先を巡る物語も同時進行していきます。

 いよいよ、ノゾミが物語の舞台へ。
 そしてユキもまた、ノゾミと縁が結ばれることで、紫の指先の物語へと介入するきっかけと能力を得ることになります。
 その一方で、里美青と佐々波のコンビが発生したり、雨坂の突出ぶりが明らかになったりと、それもまた印象的です。

 物語は止まらず、勢いを増しています。続きが楽しみです!





いなくなれ、群青

著:河野裕 新潮文庫 新潮社

 河野さんのお話が好きな人なら、まず裏切られない作品です。

 小さな島――階段島。そこで少年と少女は再会した。
 歪な感情を、心を時にのぞかせる不器用な登場人物たちを、不思議な謂れを持つ階段島は優しく見守っていく。
 少年がこの階段島の秘密を追い、読者は少年と少女との関係の謎を追う。どこまでも不思議な物語です。

 なにより、河野さんの語り口がこの世界の魅力を十二分に引き出していると言えるでしょう。
 ネタバレは無粋でしょう、まずはどっぷりと浸ってください。




Okiraku

 草なぎ剛/角川書店

 SMAP草なぎ剛の月一連載インタビュー集。
 ファンなら彼の仕事の軌跡を辿るのも楽しいと思います。
 一人の人間の遍歴をゆっくり辿ってみませんか。?。




クサナギロン

 草なぎ剛/集英社

 月刊誌MOREの連載記事をまとめた一冊です。 だから写真もたっぷり、なぜか料理レシピつき。
 『Okiraku』よりも私生活や観念に突っ込んだ内容になっています。
 家に遊びに行ったような、そんなあったかさと親しみと共にページをめくって欲しいですね。

 それと同時に、一人の人物の心を試金石に、自分の心と向き合うのもいいと思います。



月の街 山の街
イ・チョルファン 著 草なぎ剛 訳 ワニブックス

 絵が多く、字も大きい短編集なので、さっくりと読めます。
 話もとても短いのですが、違和感を昇華するにはこれくらいの長さが丁度よいかもしれませんね。

 おそらく、この本を読んで多くの日本人が違和感を感じると思います。
 後書きにもありますが、登場人物達が『突拍子もない』というか、当たり前とは明らかにずれた行動を取るからです。
 下手をすれば逆に人を怒らせてしまいそうな、無意味になりそうな行動をする人達もいたり、戸惑うこともあると思います。

 この本はそう言った『韓国の倫理観・道徳観』への違和感を楽しみ、その根底にある部分に共感し、日本の道徳観を大切にしようと考えるきっかけとして読んでほしいと思います。


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