ダブルクロス・リプレイ・オリジン
未来の絆
矢野俊策/F.E.A.R 富士見ファンタジア文庫/富士見書房
リプレイでここまで感動したのは、始めてかもしれませんね。
このシリーズに出てきた全てのキャラクターが、本当に魅力的でした。ラスト間際に勢ぞろいするシーンなど、本当にドキドキしちゃいましたよ。
今回は綾淵さんが、とにかくいい!
「そっか、そんなラスボスもありなんだ…」
と目から鱗が落ちる想いでした。
これまでの敵達も、本当に魅力的でしたしね。
敵ではないけれど、憎まれ役の藤崎もいいですね。今回の椿に対する接し方など、少し見直しました。
藤崎のような堅物と、霧谷のような人間味のある上司と。この二人の間の信頼も垣間見え、その人間関係を羨ましく思いました。
ぼんくらーずもいいキャラですよね。
応理のぐだぐだっぷりはどーかと思うけれど(←プレイヤーの真髄ですね)、でも時に決めて見せるから意外(笑)。
でも、前回とは全く違う、戦闘での活躍ぶりには驚かされました。
『マグネットフォース』→『ラストアクション』→『イモータルライフ』のコンボで、『一人』を一ラウンドで葬る姿は驚きましたよ。
狛江もようやく『FHチルドレン』の自分を見つめなおし、より大きく成長し。
イサムは先輩達よりもずっとしっかりと現状を見つめて。
破壊力のあるギャグをかましつつも、ちゃんと『主題』にしっかりと絡み、物語を進展させて。本当に魅力的でした。
そしてなによりも、主人公二人の成長と『相棒』『親友』としての絆が素晴らしかったです。
男女ペアではありますが、色恋沙汰無しにその絆を描ききったのはすごく好感が持てますね。
『チルドレン』という設定が、ここまで素晴らしい物語を紡げるなんて。
私にはまったく想像できませんでしたし、カルチャーショックでもありました。
ラストの一行まで、胸を詰まらせながら読ませていただきました。
FEARの皆様、本当に素晴らしい物語をありがとうございました。 |