デモンパラサイト
魔獣の姫は、血を望む。
著=北沢慶
富士見ファンタジア文庫 富士見書房
…既刊リプレイ集(以降『無印』)とあまりに雰囲気が違うのにまず驚き、そして安堵しましたね。
『無印』は……いろいろ問題がありましたからね(遠い目)。
(詳しくはこのあたりをご参考に)
今回はその点、全裸や大食いはあっても、描写はさらっと流しています。女性の私が読んでも嫌悪感が湧きません。
この辺り、素直に同性に勧めやすくていいですね。
料理を作るのも脱ぐのも、こちらはうって変わって男なんですね。
…よっぽど、『無印』の印象を消し去りたいのかな…。
ゲームの紹介、導入にはぴったりだと思いますね。
展開もデータさえ自作すれば、ゲームのキャンペーンシナリオにすぐ流用できそうです。
また、用語や世界観、悪魔憑きの外見的特徴やタイプ別の能力などを、分かりやすく盛り込んであります。
すごく親切だと感じました。
これ一冊を読んでいれば、十分な予備知識(ルール以外)が分かると思います。
“『自分を含めた悪魔憑き全てへの憎悪』を持ったキャラクターを使うなら、どう他のキャラクターに絡めればよいか”
に対する例示など、ゲームにおけるちょっとしたテクニックなども盛り込んであります。
初心者の方になら、参考になると思います。
ただし、衝動ルールだけは再現できなかったみたいですね(苦笑)。
展開そのものは、私の好みかな。
いや、製薬会社とか、研究室とか、生物関係のトンデモ考察とかが好きなんですよね。
…その辺の趣味、私のサイトの常連客にはバレバレですが(苦笑)。
その意味では、『研究所』の描写や免疫話などがすっごくツボに入っちゃいましたよ。 |