1034476 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

イクメンへの道 by 弁理士GolferPA

H18 再現答案(意匠)

■意匠法(4ページ)      評価:A

1.設問(1)について
 (1) 総説
    BがAの時にしたものとみなされるためには、出願変更の要件
   (13条1項)を満たす必要がある。
 (2) 出願変更の要件(13条1項)
   1 特許出願Aの特許出願人である甲が出願変更しなければならない
    (13条1項)。
     この要件は満たされている。
   2 Aの出願当初の明細書、図面等にロの一部の取付部分の形状と
    同一のものが含まれている必要がある(13条1項)。
     ここで、意匠は物品の外観に係るものである必要がある
    (2条1項)。
     当該取付部分が外観として視認できない場合には、Aの明細書、
    図面等に記載されていない可能性が高い。
     よって、Aの明細書、図面等にロの一部の取付部分の形状と
    同一のものが記載されていない場合は、本要件を満たさず、
    BはAの時にしたものとみなされない。
     一方、Aの明細書、図面等にロの一部の取付部分の形状と
    同一のものが記載されている場合には、BはAの時にしたものと
    みなされる。
   3 拒絶査定謄本送達日より30日経過前に出願変更する必要がある
    (13条1項)。
     よって、これを満たし、前述の視認性の要件を満たしていれば、
    BはAの時にしたものとみなされる。
2.設問(2)1について
 (1) 侵害とは、権原又は正当理由なき第三者が業として登録意匠
    若しくはその類似意匠の実施、又は一定の予備的行為をすること
    をいう(23条、2条3項、38条)。
 (2) 甲によるαの輸入及び販売が乙のニに係る意匠権の侵害となるか
   1 類否判断
     意匠の類否判断は、物品と形態に基づいて行われる。
     甲のαと乙の意匠ニに係る物品は、「熱交換器」で同一である。
    αの形状とニの形状は同一であるので、模様、色彩の差異点が当業者
    にとってありふれた範囲のものであれば、両者は類似する。
    よって、両意匠は類似する。
   2 甲の輸入販売行為は業としての実施である(2条3項)。
   3 よって、甲の当該行為は、甲に権原等なければ、形式的に、乙の
    ニに係る意匠権の侵害となる(23条)。
 (3) 甲によるβの輸入及び販売が乙のニに係る意匠権の侵害となるか
   1 甲のβは「冷蔵庫」であり、乙の意匠ニに係る物品である
    「熱交換器」であることから、機能・用途が異なるため、両物品は
    非類似と考えられる。よって、甲の当該行為は、乙のニに係る
    意匠権の侵害とはならない(23条)。
   2 なお、βにはαが内蔵されているが、外部からは見えないように
    なっているので、利用関係(26条)ともならない。意匠は物品の
    外観に関するものであるからである(2条1項)。
 (4) 乙によるγの製造及び販売が甲のハに係る意匠権の侵害となるか
   1 類否判断
     部分意匠の類否判断は、以下の4つの事項に基づいて行われる。
    (i) 意匠に係る物品
       γと部分意匠ハの物品は、「熱交換器」で同一である。
    (ii) 部分意匠に係る部分の機能・用途
       取付部分の機能・用途は共通と考えられる。
    (iii) 部分意匠に係る部分の位置・大きさ・範囲
       差異が当業者にとってありふれた範囲内であれば類似する。
    (iV) 部分意匠に係る部分の形態
       γの取付部分の形状とハの形状と同一である。
      よって、模様、色彩の差異が大きくなければ、類似する。
     以上の要件を満たせば、両意匠は類似する。
   2 乙の製造販売行為は業としての実施である(2条3項)。
   3 よって、乙の当該行為は、乙に権原等なければ、形式的に、
    甲のハに係る意匠権の侵害となる(23条)。
2.設問(2)2について
 (1) 甲の取り得る法的手段
    甲の出願は乙の出願に対して先願であり、先願優位の原則により、
   甲のαの輸入販売行為は、自己の登録意匠の実施として、乙のニに係る
   意匠権によっては制限されない(23条)。
    よって、甲は、自己の意匠権に基づいて、非侵害である旨主張
   できる。
 (2) 乙の取り得る法的手段
    γにおいて外部から部分意匠ハが視認できない場合には、γを
   実施しても、部分意匠ハの実施とはならないから、乙は非侵害の旨
   主張できる。意匠は物品の外観に係るものであるからである
   (2条1項)。
                                以上


Copyright (c) 1997-2019 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.