カテゴリ:勘違い系
「う、ヘンな色の髪……」 新宿の雑踏で前にいる女性の肩越しに、そのトウモロコシヘアが目に入った時、私は最初そう思った。
今どきは、色とりどりの髪色の人がいるので、そんなのに反応するなんて、ちょっとヘンだ。でも何故かその人は、妙に私の「ヘンな人探知機」に引っかかったのだ。 金髪というより、真っ黄色。そして髪の毛がボロボロに痛んでいる。でも、一般的レベルでヘンだけど、私がヘンと判断するほどヘンでもないなぁ(ある意味とほほ)、と思ったが、私にヘン信号が来たからには、絶対ヘンな人なのに違いない。前にいた女性を追い越して、更に金髪さんご本人もさりげなく追い越し、そっと振り返った。 げげーーーー、妖怪。 それは70すぎとおぼしきお婆さんだった。ボロボロに痛んだ金髪は、しかし、綺麗に縦ロールにセットされている(お蝶夫人みたいな感じ)。顔はいわゆる「ゴボウの白あえ」 黄ばんだ羊皮紙みたいな顔色の上に、ピンク系でかなり白いファンデーションと粉がべったり。首もべったり。唇はチェリーレッド。つけまつげバサバサ。 でもヘンだなぁ。この程度のバさまに、私が反応する訳がないんだよなぁ。だってウチの近所には、3大化粧お化けと噂されているオバさまたちがいる。3人ともモト水商売の人で、かなりのお年だが、近所中に知らぬ者はないくらいの厚化粧。そりゃーもー、ものすごいものなんだから。 という訳で、金髪、白塗り、佐藤錦(うそ)なんて組み合わせのばーさん程度では、ヘンだと思うわけがない。私の探知機の誤作動か? と、視線を下に走らせてまたまたビックリ。すげーグラマー! 半カップの濃紫のブラから、Dカップくらいの乳房が盛り上がっている。この年でスゴイ! え、どうして半カップのブラだなんて分かったかって? そりゃーあなた、おばあさんがシースルーの白いブラウスを着ていたからに決まってる。蚊帳くらいのスケスケ度だ(最初にそっちに気付け、という感じも……)。 公平に見て、あのバストだったら、例えそれが70過ぎのバさまのものであっても、男性は結構、嬉しいんじゃないかなぁ、見る分には。形も良かったし(たれているのを、ブラに押し込んで盛り上げてるのかもしれんけど)。しかしスケスケのブラウスは、見たくない部分をもあらわにしていた。 やせ細ってスジの浮いた腕の、ヒジの部分が真っ黒に変色しているところとか、伸びきった皮膚がシワシワと折り畳まれて、脇の下に溜まっているところとか、白いレースのあしらわれた濃紫のブラの下に、手足に似ない脂肪過多のお腹が、ぶにゃぶにゃにハミ出ているところとか。。。 年を取っても身だしなみに気を使うのは、良いことだと思う。でも、やりすぎるとかえって、老残をさらすことになりかねない。何事もほどほどが大切だ。 それにしても今日は我ながら、自分の「ヘンな人探知機」の精度に自信を持ってしまったのだった。わっはっはっ(むいみ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年06月23日 20時09分00秒
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