カテゴリ:分類不能系
世の中には自分に似た人が、何人かいるという話だが、そういうレベルではなく「もう一人の自分」が、身辺に出没した経験はないだろうか? そういうドッペルゲンガーさんが、私にはいるらしい。
最初にそういう体験をしたのは、近所の商店でのこと。買い物をしていたら、そこの店主と奥さんが、正装で戻ってきた。どこかへ出かけていたらしい。店内を通り抜けるときに私を見かけて、奥さんの方が「あら?」という顔をした。そして「もうお戻りだったんですか? 早いんですね」と言った。何のことか分からなかったが、私は曖昧に笑って会釈するにとどめた。 それからしばらく経って、近所のデパートに出かけた。ちょうど年末で、お正月の飾りが多数出ている。そういうものが大好きな私が(買う気はないけど)熱心に見ていると、店員さんが「あらー、どうも」と言って、微笑みながら近づいてきた。先日はお買いあげありがとうございました、と言う。その丁寧さから見るに、彼女が人違いしている人物は、よほど高価なものか、もうけの厚いものを買ったらしい。 私が「はあ?」と言うと、店員さんは怪訝そうに私を見つめ、「あの、先日、○○をお買いあげ頂きましたよね」と訊いてきた。 「いいえ」 彼女は即座に「失礼しました」と言ったが、首をひねっているような様子は明らかだった。 そんなに似ている人がいるのかな? それも、趣味も似ているらしい…… それがそう思った最初だった。 私のドッペルゲンガーさんは、そのデパートが好きらしく、良く出没するようだ。が、一体どんな人なのか、ちょっと不安になったのは、催事場でのこと。全国の職人さんを集めたようなイベントが開催されていた時、そういうものが好きな私が、うろうろとウォッチングを楽しんでいると、とあるコーナーでバイト風の若い女の子が、私を見るなりさっと顔色を変えた。 彼女は私に視線を据えたまま、後ずさりするようにして、そのコーナーの責任者らしき中年の職人さんに駆け寄った。 「親方、またあの人が来てます!」 そう言っているのが聞こえた。彼女の睨むような表情に圧倒されてしまった私は、「親方」が「え?」と言って振り向く直前に、その場を立ち去った。あんな風に警戒されるなんて、ドッペルゲンガーさんはいったい、何をしたのだろうか? そのデパートの周辺は、彼女のテリトリーらしく、「いや~、ひさしぶり~」なんて、見知らぬ人に親しげに声をかけられたことは、一度や二度ではない。例の女の子以外に、今のところ嫌悪の表情を浮かべる人に出会ってはいないので、ホッとしているのだが、そんなにも似ている人が、似たような場所でうろうろしているというのは、ちょっと怖い。 先日あるサイトを見ていたら、こういう体験をしている人は、意外に多いということを知った。実の親・兄弟にまで、「さっき、お前をどこそこで見かけたのに、もう帰ってきたのか」なんてことを言われたり、全然知らない人に旧友として扱われ、そしてその相手は、自分のごくプライベートなことも知っている、なんて体験をした人もいるそうだ。 それから比べると、私のケースは大したことはないのだが、こういうことは起こらない人には起こらないらしい。体質とか、何か原因のようなものはあるんだろうか? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年07月01日 00時01分14秒
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