カテゴリ:犯罪者系
先日、新聞を読んでいたら、バッグから火が出ていた人の投書が掲載されていた。その人が電車に乗っていると、後ろからおそるおそる「あのー、バッグから煙が出ていますけど」と声をかけられたのだそうだ。慌ててバッグの中を見たら、そこには火のついた煙草が……
彼女は慌てて次の駅で降り、煙草の始末をした。幸いバッグも燃えておらず、中身も無事だったそうだが、いったい誰がいつ、何の目的でそんなことをしたのだろうと、憤りを隠せない様子だった。たまたま無事だったが、もしかしたらショルダーバッグが火を噴くまで、何も気づかなかったかもしれないのだ。 オモシロ半分なのか、それとも誤って煙草が入ってしまったのか? いずれにせよ、これからの時代は、ぱかぱか開いたタイプのバッグは持たない方が無事かもしれない。 ヘンな人に数多く遭遇している私のことだから、当然、同様の体験があるかというとそうでもない。以前も書いた通り、バッグそのものを引ったくろうという意図の人には、何度も遭遇しているが、バッグの中に何かを入れてくる人には、お目にかかったことがない。 もちろん、手を入れてこようとしたヤツはいる。要するにスリ。私は開口部がぱかぱかしたトート風バッグばかりを持っているせいか、スリには恰好の獲物とうつるようだ。 ある日、京王線の満員電車に乗っていた時のこと。あまりに混んできたので、肩にかけていたぱかぱかトートを、ぐいっと前に引き戻した。そしたら、オマケにヘンなモノがついて来た。バッグの中に突っ込んだままの、男の腕である。 それほど混んでいなければ、バッグが引き寄せられると共に、腕を抜くことができたのだろうが、とある駅で一気に、きゅうきゅう状態になってしまった瞬間だったので、スリ氏は腕を抜くに抜けない体勢になってしまったようだった。 でも、バッグの中でその手は、私の財布をしっかと握り続けているようだった。とっさにどうして、そういうことをしたのか自分でも分からないのだが、たまたまシャツのポケットに刺してあった安全ピンを外し、ギュウギュウ状態の中でできる限り思いっきり、私はその男のヒジの下辺りを刺したのだった。 叫び声は聞こえなかった。叫ぶわけにもいかなかったのだろう。だが相当に痛かったらしく(そりゃそうだ)、彼の腕は電光石火の勢いで消え去った。これが火事場のバカぢから、というやつであろう。 バッグの中の財布も無事だった。めでたしめでたし(ちょっと違う?)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年07月02日 00時07分12秒
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