カテゴリ:勘違い系
以前テレビを見ていたら、ボディビルマニアの夫に、ウンザリしているという奥さんの話があった。結婚した当初の旦那さんの写真を見ると、胃弱そうなインテリタイプ。やせっぽちで、よろよろした感じ。でも、優しそう。そして奥さんはそんなご主人を、「生涯添い遂げるべき人」と心に決めて、結婚をしたワケである。
が、その後、身体というものは、鍛えれば変わると知った時から、ご主人は変わってしまった。ひょろっとした痩せ型体型に、男性として長年、コンプレックスを抱いてきたためだろう。その反動で、ボディビルに全人生を捧げるかのような熱中ぶり。その結果、ご主人は何ともグロテスクな、小山のような肉のかたまりになってしまった。 それだけなら、まだ許せるが、と奥さんは言う。身体に自信がついたら、性格まで変わってしまったのだそうだ。優しく思いやりのあったご主人は、横暴で自己中心的な、亭主関白に大変身。これはサギだ、と、奥さんは笑いながら、でも、全然笑っていない目で語っていた。 それにしても、ああいう風に身体が変わって心も変わった場合の人格って、本物なのだろうか? そもそも、女性から見ると醜悪なだけで、何の魅力も無いああいう身体でご満悦な神経が分からないし、筋肉がついただけで性格まで横暴に変わってしまうなんて、要するにはもともとの精神が弱いのだと、私は思う。いわゆる「男らしい」男性は、横暴なんかでは決して無いのだから。 奥さんはきっと、身体はひよひよしていても、優しく思いやりのあった頃のご主人に、「男らしさ」のようなものを感じていたのではないだろうか。女性が感じる「男らしさ」って、案外、そういうものだ。 いずれにせよ、ボディビルマニアになってしまったご主人は、バカみたいに嵩張る身体をした、大きな子どもでしかないように見えた。いつかご主人が年取って身体が衰えてきた時、ウソの人格も消え去らなければ良いと思う。その時こそ、裏切られた奥さんの報復が始まるだろうから…… 強い男を演じているニセ人格でもなければ、きっと耐え抜いては行けないだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2004年07月21日 00時28分17秒
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