カテゴリ:分類不能系
お食事中、お食事直後の方には、ちょっと避けた方が良い話題を…
小学校時代の、あれは何というのか、遠足なんだか、社会科見学なんだったか、もう遠い昔で忘れたけれど、バスで遠出する団体行動が、私は非常に苦手だった。理由は、孤独を感じるから。 私のクラスメートはことごとく、バスに弱い人が多かった。そのため、何時間バスに乗っていても平気な私などは、バスの最後部に追いやられ、その他一同はできるだけ前の方に座って、真っ青な顔で硬直しているのが常だった。 あるバス旅行(?)のときなどは、私ががーがー寝ていたら、いつの間にか隣に誰もいなくなり、その代わりに大きなバケツがおいてあった。中には新聞紙が、ふたとしてかぶせられている。そう、中身は…… そんな気持ちの悪い、そこはかとなく悪臭も漂うモノが身近にあっても、私は酔ったりしない。じっと我慢しているうちに、また寝てしまうのだ。 でも一度、一人で取り残されていたゆえに、助かったことがある。ちょっと小太りでお調子者の男子が、バスの前の方にひしめき合っている、三半規管だかなんかが弱くて、すぐにうううっとなってしまう連中を、徹底的にからかっていた。そして彼は、とある女子が必死に握りしめていた、新聞紙入りのビニール袋を、ひったくった。 もちろん、そのビニール袋はカラで、彼女は単にお守りとして持っていただけ。でも、それをひったくられた途端、彼女はショックを受け、急激に気分が悪くなったらしい。「がははははははー」と大笑いする彼に向かって、ぴゅーーーーーーーっと… 私はそのときも寝ていたので、その場を目撃していない。後から友達に聞いた話によると、彼女のぴゅーっは、まるで噴水のようだったらしい。 がはははは、と笑っていたバカな男子は、もろにそれをかぶってしまい(う、ちょっと気持ち悪くなってきた。すいません)ぎゃーぎゃー泣き出した。そして、つられて○ー○ー始めた。周囲の、もともとバスに弱い連中も、○ー○ーの大合唱である。 先生たちは大わらわ。大変な騒ぎだったらしい。私は、先生が後ろの方まで窓を開けに来たとき目が覚めて、うるせえなーという風に、片目で彼女を見上げた。先生は、珍種の動物でも見るような目で、私を一瞬見下ろしたが、おそらくハガネのような神経の生徒に、羨望と憎悪を抱いたのではないだろうか。 とにかく私は、噴水のような○○合戦の模様は見ずに終わった。鈍感なのも、たまには役に立つのであった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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