幻のかりんとう

2017.03.15

カテゴリ：雑記

駅から真っ直ぐ商店街を抜け大きなスーパーを曲がれば我家。
駅から自宅までの最短距離で買物が済んでしまうので
いつもは脇目も振らずこの往復のみ。

先日の仕事帰り、商店街から少しそれた眼科へ寄ったついでに
なんとなくたまには違う道も・・・と少し大まわりしてみることに。
そしてその存在をすっかり忘れていた小さなパン屋さんが。

家族だけで営業、お客さんが入ると奥から白衣姿のおじいさん。
大きなショーケースには基本のケーキたち。
懐かしい佇まい。

そしてそのショーケースの前のワゴンに積まれたパック。
　　　『かりんとう　￥100』
かりんとうは父の大好物、なので試しに購入。

　　　 17.3-15

家に帰ってパックを開け、よーく見ると
これは食パンの耳！

　　　 17.3-15

一口食べるとジュワっとする食感で、濃厚な蜜が甘くて美味しい。
かりんとうと言うからには硬いのかと思いきや、
揚げた耳が香ばしく、硬くもなく柔らかすぎることもなく絶妙。

　　　 17.3-15

市販のお菓子にはない食感が癖になり
父にあげるつもりが、私と夫で１パックペロリ。

その後、仕事帰りに４回寄ってみたけれど、
３回はワゴンが空っぽ、１回はすでに閉店。
そして昨日ようやくワゴンに半分くらいあったので３パック購入。

私にしては珍しく、レジでおじいさんに話しかけて見た。
『このかりんとう毎日作っていないですよね？』
するとおじいさん、ちょっと驚いたように
『そんなことないけどな～』と。
『じゃあ、美味しくて私が来る頃には売り切れちゃうんですね！』

この会話を聞いていた、馴染みのお客さんが声を出して笑うと
嬉しそうに照れたおじいさん、レジを間違えて入力。
『あはは、まぁいいや～』と暗算でお釣りをくれました。

空のワゴンを目にするたびに、もしやあのかりんとうは幻なのでは・・・
との思いがよぎったけれど、毎日作っているのか。
でも夕方には完売するなんてやっぱり幻だ。
幻のかりんとうが我が街にある。
嬉しいし、本当に美味しいからまた買いに行こう。

いよいよ明日出発。
無印の靴も大きく口を開け笑いながら出番を待っている。
久しぶりのアジアの空気。

　　　レザーレスアップシューズ
　　　 17.3-15