2009/07/12(日)09:08
B型が作ってB型が売って540万部!『B型自分の説明書』
東京国際ブックフェアの専門セミナー(有料)に行ってきました。
シリーズ540万部「B型自分の説明書」が、
どのようにしてヒットしたか。
驚きました・・・。
地方の、「東北の一書店」で火がついて、
そこから全国展開となり、
ベストセラーにまで広がったんです!
まず、前提として、文芸社さんの受注データは、
白黒表(クロス計算表)という表で分析されます。
この白黒表とは、
ヨコ軸に書店、タテ軸に書名が並び、
どちらも売れている順番に並べられたもの。
つまり、左端の一番上が、「最も売れている本×売っている書店」になります。
で、だいたいどの書店も同じような結果が出るのですが、
たまにちょっと違う動きをする本や書店が出る。
そう、「その書店でだけ売れている本」があるわけです。
それが、山形県の八文時屋チェーンの一書店での
「B型自分の説明書」でした。
数奇な運命というか・・・
この本が文芸社さんに応募されて、
B型の本(もちろん著者もB型)だからということで、
B型の編集さんが担当に。
そこで、真っ黒い表紙という、
思い切った装丁になったのです。
(出版業界では、「黒い本は売れない」というのが常識。
書店でも黒い本ということで、かなり反発があったそうです。
それをやっちゃうのが、ヘンクツなB型ならでは・笑)
そして、いつもは文芸社さんの本を注文しない
山形県の書店員さん(B型)が、タイトルにビビッと来て、5冊注文。
届いた本を検品中、
たまたまスタッフ5名中3名がB型で、
そのまま3冊スタッフ購入(笑)。
残り2冊も、午前中のうちに売れてしまいます。
それからは何冊入れても、ここのお店ではどんどん売れていくんですね~。
しかも、その書店員さんが宮城県の仙台市の書店に転勤になると、
そこでも同じように売れていきます。
すると・・・
最初は「著者の親戚がまとめ買いでもしているんだろう」と思っていた
チェーン店の本部や、
文芸者の営業さんが注目し、
・・・全国展開に。
そこから一気にガンガンと売れ,シリーズのA型、AB型と続いていったのです。
でね。
どうしてその人にだけ売れたか?
ちょうど雑誌でもコツを読んでいたので、直接質問したんですよ。
そしたらまさに!!!
・POPもポスターもつけない。
・正面の入り口近くには置かない。
のが鉄則だったと。(´Д`;)えええ!?
なんで、それで売れるの?
「ベストセラーは読みません!」と言い切ったB型店員さんだけあって、
「ベストセラー的な置き方の本はB型は敬遠する」
というわけです。
実は、「ちょっと隠れたところに面出しして置く」
のがコツだったそう。
「こんなところにこんな本があるんだ~
という<見つけた感>が
いいんですよ~」と(笑)。
なるほどねぇ。
POPナシ、隠れた場所だったなんて、まったく常識の逆手だけれど、
正論なんかおかまいなしで、
「自分だったら、こういう場所で見つけたい本」という
気持ちに素直に行動したのが、売れた理由だった。
しかもシンクロだったのが、たまたまカバンに入れていた
「行列ができる講座、イベントの作り方」で開いたページにも、
参加者が数倍にもなったのは
「私が行きたい講座を企画した」と、
同じような意味の言葉が・・・。
結局、マスで動向を読むよりも、
限りなく私的でミクロな視点の方が、
実はリアルな現実を作るんだな~と、実感しました。
「やっぱ自分の感覚に正直になろう~」と思い直した百世です。(^_^)
あ、いや、すでに充分バカ正直ですと? すみません、Bです。バレバレですが。