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2008/10/02
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カテゴリ:敵対的買収防衛

 

アービタックス.jpg

 

米国のバイオテクノロジーベンチャー企業である、イムクローン・システムズ(抗がん剤「アービタックス」など)は、同社の筆頭株主で、おおよそ16%株式を保有する、米製薬大手のブリストール・マイヤーズ・スクイーブ社から、8月1日、1株60ドルという買収提案を受けていた。

これに対し、イムクローンズ社の取締役議長である、カール・アイカーン氏は「過小評価している」と一蹴した。

その後ブリストル社が1株62ドルに引き上げても「ばかげている」と相手にもせず、交渉のテーブルに着かない。

一方、ブリストル社側は「直接株主に訴える」と敵対的買収も辞さない構えでいる。これは、取締役の過半数を更迭し、買収提案を真剣に検討する布陣とすることに株主から同意を取り付ける、と言うもの。(と言っても、2位株主で13%近くの株式を保有しているのはアイカーン氏なのだ)。

ところが、匿名希望の「製薬大手」企業が70ドルでイムクローンの買収を検討している、と議長アイカーン氏が公表。この製薬大手はデューデリジェンスを実施しているという。したがって、アイカーン氏は本当にイムクローンがほしければ、条件を見直すよう申し入れたそうだが、ブリストル社からは音沙汰なしだったようだ。

で、「製薬大手」は実在するのか、と言う点に焦点が集まっているようだが、10月1日(米国時間)の23時59分までに、買収提案を行うか、提案を引っ込めるといったそうだ。

米国では「製薬大手とは誰だ?」ということに話題が集中しているが、かのビジョナリーカンパニーの一つであるメルクは「わが社ではない」と否定している。ファイザーやイーライリなどは「ノーコメント」としており、米国製薬大手の羨望の的のようだ、アービタックスは。

ブリストル社とアイカーン氏の我慢比べの様相を呈している。アイカーン氏は経営者として少しでも「株主価値」を引き上げることに尽力し、ブリストル社は「フェアバリュー」での取引を目指している。

アイカーン氏はあまり強引に価格を吊り上げた結果、ブリストル社が逃げると株価は急落してしまう。そうするとクラスアクションを起こされかねない。株主全体の価値を考える「忠実義務」がある。

 

アイカーン.gif

 

あれ? アイカーン氏は「物言う株主」で有名な投資家。経営者として逆に攻撃を受けている。ブリストル社から、「取締役の更迭」というきつい要求を受けていて、それはアイカーン氏がよく使う手で、実際にモトローラやヤフーなどで自ら(又は氏の息のかかったもの)取締役に送り込んでいる。攻守逆転している。

敵対的買収提案の株主、経営者双方の立場を実践しており、注目されている。「過ぎたるは尚及ばざるが如し」という格言にもあるよう、どこで手を打つかだろう。ディール不成立となるとアイカーン氏の取締役としての責任を問う声も出てくるだろう。

一方、62~70ドル又は70ドル以上の金額でまとめると、「取締役アイカーン」としての評価も上がって、すっかり冷え切ったヤフーなどの次の展開も興味深くなってくる。

 

買収できる条件としてキャッシュでポンとできるところ(株式交換はこの市場では嫌だし、ファイナンスを必要とする形式は銀行がそれどころではない)に限られる。その分株価もつきにくそうである。

ある医療機器メーカー幹部の方から聞いた話ですが、米国では大学発ベンチャーのような企業が新技術、新薬などを開発し、市場の芽が出てきたところで大手が買収する、というパターンが出来上がっているようだ。あのジョンソンアンドジョンソンなども頻繁にM&Aを行う。

開発する人とマーケティングする人の役割分担が出来ている。もちろん自分でも開発を行っているようだが、そう簡単に当たらない。あの世界一位のファイザーですら、ワーナーランバート社を買収したときに手に入れた新薬の特許切れが向こう数年でやってくるのに次の有力パイプラインが見当たらず、市場は厳しい視線を浴びせている。

高い配当で株主をつなぎとめているが、それでは開発資金や買収資金が捻出できず悪循環に陥っているような気がする。

日本でもエーザイは次の新薬期待に米国の赤字ベンチャーを買収している。当たれば大きいが、なかなか当たらない製薬業界。M&Aは手っ取り早く「新薬」を手に入れる「研究開発」資金だ。

 

物言う株主が自らボードメンバーにもぐりこみ、その後の行動というものが注目される。日本でもアデランスホールディングスに取締役を送ったスティールパートナーズは、30日、MBO又は売却の「プロセス」に入った、と報じられ一時ストップ高を記録した(会社側はとりあえず否定)。

 

さてどうなるか、昼ごろにはニュースが出るか。けど金融問題でかき消されそう。

追記:「製薬大手」はどうやらイーライリー社のようです。







Last updated  2008/10/02 08:57:11 AM
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