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元・経営コンサルタントの投資日記

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2009/08/10
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カテゴリ:M&A

たった一口投資主の私ですが、保有株のM&Aとあっては、黙っていられません。

物言う個人投資主ブロガーとして意見を! 

国内REIT、初のM&Aか? アドバンスレジデンス投資法人の買収なるのか?

上記ご参照 

世間では 「業界のためになるからよいことだ」 という論調が主流ですが、それは投資主が報われている、という隠れた前提をきちんと評価しているようでもありません。

RIETは不動産を小口証券化することで、所有者の裾野を広げるとともに、流動性を高めて価格変動を抑えることに意味があるはずです。その所有者が報われないと意味がない(同じことは株式にもいえると思いますが、こっちの議論はすぐに感情論に走ってしまう)。資産ばかり増えても投資家は喜びません(ウォーレン・バフェットも言ってます)。

今回の発表を受け、まだ合併比率しか基本合意されていませんが、少し試算してみました。かなりざっくりしたものですのであしからず。

なお、基本合意等を発表し、合併比率を公表することは、評価できると思います。いまだ日本の事業会社同士のM&Aは先にM&Aすることだけ決めて、値段を後回しにすることが多く、投資家としては評価してよいのかどうかわからないことが多いです。

さて本件(もうじきアドバンスレジデンス:ADRの決算発表がありますが、とりあえずわかる範囲で)

基礎データ(投資口1口価格は本件発表前の8/5終値)

基礎比較.gif

DPSは一口当たり分配金です。REITは6ヶ月決算のところが多く、6ヶ月タームでのデータとなっています。

ポイントは格付けとそれに習って低いNRの時価総額でしょう。PBR0.4程度となっていますが、まあ、スポンサー企業の惨状やスポンサー企業との不透明な取引実態等から考えると仕方ない面があります。

 

また、最大の課題は有利子負債のうち、投資法人債の始末でしょう。投資法人債は一般事業会社の社債に相当しますが、現状、引き受けての投資家(生損保等)はリスクを嫌って引き受けに消極的といわれています。

したがって新生ADRはこの償還に対し、1:銀行肩代わり、2:物件売却、3:増資、4:社債再発行等の手口で対応を迫られます(4は現状はしんどそう)。

 

しかしながら、本件ADR発表資料によりますと、彼らの我々へのPRは以下のとおりです。

 

シナジー説明.gif

 

正直、前半のポートフォリオ云々は意味がわかりません。

「質の高い資産運用?」単にNRの物件を安く手に入れるということでしょう。アセットマネジメントの巧拙は他のREITとそんなに差がないと思います(どうせ誰かに任せるのだし)。

「フルライン化が可能になり、ポートフォリオの価値向上につながる?」これまで資産規模860億円のADRが3000億円クラスの物件を一気に手に入れると、コントロールするのに時間がかからないでしょうか? 

フルライン化は単にこれまで以上に手間隙かかるという負のシナジーを連想させてしまいます。なんてったって、住居用不動産ですから、小口分散化がさらに進むことを意味しています。掃除屋さんやリフォーム屋さんは中小零細企業が多いので、まとまってボリュームディスカウントは限界がありそう。

3番目のパラグラフは、借金返済に、積極的にNRの時価以下で仕入れた物件を時価程度で売却して、うまみを取ります、といっているんでしょう。納得。

一杯物件が増えると、なんだかリッチになる、という単純なものでもないはずで、小口の居住用不動産(契約者数がかなり多いはず)で、NRの物件は地方の物件も多かったはずですし、抽象的なシナジーでは納得できないことが多いです。もう少し具体的に説明してください。ADRの運用会社さん。

後半の財務戦略

要するに、伊藤忠の名を借りれば、金融機関はおとなしく従います、という意味でしょうか? 伊藤忠は大手商社であることを認めますが、果たしてどこまでその「印籠」 の効き目があるのか? メインバンクのみずほGは一応増資しましたが果たしてその体力は?

もちろん、この経済環境でリスクをとって買収に向かう、伊藤忠の積極姿勢は高く評価されるべきでしょう。

この公表シナジー効果を見れば、期待できそうなのは、NR物件の売却益と伊藤忠マジック?による金利軽減効果? で、旧ADR投資主にしてみれば、余分な投資法人債償還リスクをどうしてくれるんだ(低コストで順調に償還できるのか?)、旧ADR投資主の利益を損なうことなく増資が出来るのか? が焦点です

リスクをとって、投資家に報いなければならないので、大変だと思います。

 

合併の簡単な試算

合併模式図.gif

シナジー.gif

 

合併比率0.66は前回のブログで試算した「0.7口程度」をやや下回り、評価できます。

0.7を下回ったおかげで、旧ADR投資主にはDPSの上乗せ期待が膨らんできました。

上記は仮に純利益を全て分配金にまわした場合の試算です。

単純に両社を合併しても、安目に買えるので、6.1%程度分配金の増加が見込めそうですが、上記のとおり、ご立派に「シナジー」がある、といっているので、いくらかわかりませんが、勝手に3億円程度期待すると、約15%の分配金増加が見込めます。

 

しかし、間違っても金利負担増でマイナスシナジーとか、増資で大幅希薄化だけは勘弁してください。また、負ののれんの営業外利益が発生し、課税などへの資金手当てはどうなるのだろう???

 

当面は旧NR物件の売却益で借入金の返済と分配金の不安定な増減を繰り返すのでしょうか? 

DPSの安定的増加、売却益によるDPS不安定な増減、金利負担増、投資口の希薄化によるDPSの実質減少など本件が長期的に旧ADR投資主にメリットがあるのかデメリットをもたらすのか、現時点では情報不足で評価できません。

それと格付会社の格付け判断です。現状、ADR単独でもA+の維持は風前の灯となっています(Aは維持できそう)。それに投機的水準のNRを足すと、単純にシングルA陥落じゃないのか、という不安と安くNR物件を買ったので、A+が維持されるのでは、という期待が入り混じってしまいます。

格付け会社の判断は金利にダイレクトに響きそうなので、要注意ですね。






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Last updated  2009/08/10 12:58:39 AM
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