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マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

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2006年12月18日
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カテゴリ:2006年12月読書
[2] 読書日記


  旅先で読み始めた、

   横山秀夫 「半落ち」(講談社)

  を読了。

  映画化もされたミステリ。
  映画の方は未見。

  現職警察官による嘱託殺人。

  ミステリとして、読者を作品へと牽きつける主な推進力は、その事件に残された謎である、

  ・犯行から自首までの二日間に犯人のその男は何をしていたのか、というホワットダニット
  ・何故彼はそれを明かせないのか、というホワイダニット
  ・何故彼は自殺しないのか(できないのか)、というホワイダニット

  そして、その三つの謎をいかにして読者に明かすのか、というハウダニットの四点である。

  そのエンジンを搭載する車体に、

   <複雑な思いを胸の内に抱えていた。
    言い過ぎた。言い足りなかった。
    二つの思いが激しく鬩ぎあっていた
>(単行本、P.233)

  組織の中で生きていくのは何かと大変というドラマを、六人の人物を焦点化人物にして描き、
 主題に絡ませた、企業小説の体裁が選ばれており、物語が進展を始めると障害物(組織の思惑、 人間関係)に阻まれるという構成になっている。

  謎自体は、そのエンジン音から人によっては早々に見当がついてしまうかもしれないが、
 作品自体のその乗り心地は最高。終点まで一気に読者を運んでくれる。

  300ページ程度で会話文も多く、さくさく読み進めるので、人にも薦めやすい小説。
  まだ映画も見ていないし、読んでもいないという人は、映画と二時間と違わず読み終えられる
 作品だけに、一読の時間を割いてみても良いかも。





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最終更新日  2006年12月19日 00時40分23秒
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