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テーマ:ミステリはお好き?(1557)
カテゴリ:2007年02月読書
[1] 読書日記
甲田学人 「断章のグリムI 灰かぶり」(電撃文庫) 甲田学人 「断章のグリムII ヘンゼルとグレーテル」(電撃文庫) 読了。 グリム童話の解釈を巡る冒険。 ホラー。 あるいはサイキックアドベンチャー。 見立て殺人、被害者のミッシングリンク探し、という要素から見ればミステリとも。 ★ 文体は、繰り返される説明や、人物の印象描写・心理描写が、手取り足取り過ぎて 苦手な部類。 ★ <その心の底から楽しげな声を何かに例えるなら、処刑のショーが始まるのを待つ、 高貴で狂った女公爵の声>といった修辞には、「声」一つを説明するのに、どれだけ 言葉を重ねるんだ、という思いが先立ってしまうし、<「それがどんな人間でも、誰で あっても、殺せるわ。あんたなんかに任せる必要もなく、躊躇も懊悩もなしに」>などの 台詞には、別に「懊悩」っていらないんじゃないの、って突っ込みたくもなる。 ★ 「断章のグリムI 灰かぶり」の出だしを読んで、 ショッキングな事件の渦中にある登場人物(危険な状況にある主人公)→その理由を 遡って説明、という構成は大衆小説によく見られるモノでもあるが、そのショッキングな 事件というのが、美少女との登校風景→その理由を遡って説明というのは、ライトノベル ならではだな、と思ったり。 それが、読者を先に読み進めさせる求心力を担っているのだから凄い、と感じたり。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年02月09日 00時51分27秒
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