マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

2007/04/26(木)21:21

海猫沢めろん 「左巻キ式ラストリゾート」

2007年04月読書(11)

[1] 読書日記    <「あとは自分で考えろ」>   と犯人(作者)に突き放されてしまった暗号の解読が、ほとんどできなかった    海猫沢めろん 「左巻キ式ラストリゾート」(イーグルパブリシング)   を読了。   記憶喪失の主人公が、海沢猫めろんを助手にして、理事長から依頼された、学園でおこる  連続レイプ事件の捜査・解明を目指す物語。   エロ小説。   ジャンルは、ミステリ。   メフィスト賞受賞作家が、3作目くらいに書いた作品と言われても納得してしまう内容。     ミステリとしてはよくできているだけに「エロ小説」として出版され、それ故に認知の  対象外だったり、敬遠の理由になっていたりするのであれば、勿体無い。   ただこの解決であり仕掛けだと、講談社ノベルスでは読者層の幅が広くなりすぎてしまう  のが逆にネックとなるであろうから、この手のレーベルから出ているからこそ出来た作品と  も言え、それ以外だと発表の場は同人誌くらいしかないだろうから仕方がないとも言える。   という文面から察してもらえれば分かるように、一般にはお薦めしない。   でも、このニュアンスでなんとなく言わんとすることが分かる人には是非読んでもらい  たい作品。   以下、私信。   私の友人たちにであれば、83-kunには薦めても190-kunにはまず薦めない。   更に言えば、83-kun以上に11-kunに読んでいただきたい。   そして、私が半分も分からなかった暗号の答えを、是非教えていただきたい。

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