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マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

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2007年06月17日
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カテゴリ:2007年06月読書
[1] 読書日記


  <今晩、読みにでも行こうか?

   蒼井上鷹 「九杯目には早すぎる」(双葉社)

   

  を読了。  

  ミステリ。  
  いわゆる推理小説から、異色短篇(奇妙な味)まで、第26回小説推理新人賞受賞作やら
 第58回日本推理作家協会賞・短編部門の候補作など9作品が含まれた短編集。
  本作が著者のデビュー作。

  全編「皮肉な結末」といって良い作品が集められている。

  50ページ程度の作品と、10ページに満たない作品が交互に並ぶ構成になっており、読み
 ながらにして骨休みが可能。
  
  本の装飾も、サービス精神旺盛。
  本の表紙が、恐らく客(読者)が店に入ってまもない瞬間を絵で表し、ページをめくる
 ことで、→席に腰を落ちつけ(本を開いて)→メニュー(目次)に目をやり→カクテル(作
 品)を飲み(読み)進んでいるように感じられる作りになっている。

  酒の飲み方同様に、ダラダラちびちびでも、ハイピッチでグラスで空けていくことでも、
 楽しめ、そしてその様子が視覚でも味わえる一冊。


   作者参考文献

    都筑道夫 「キリオン・スレイの生活と推理」(角川文庫)
    「漱石書簡集」(岩波文庫)
    シオドア・スタージョン 「不思議のひと触れ」(河出書房新社)
    スコット・スミス 「シンプル・プラン」(扶桑社ミステリー)
    ハリイ・ケメルマン 「九マイルは遠すぎる」(ハヤカワ・ミステリ文庫)
    レイモンド・チャンドラー 「長いお別れ」(ハヤカワ・ミステリ文庫)
    G・K・チェスタトン 「ブラウン神父の童心」(創元推理文庫)

    


   関連作品

    蒼井上鷹 「二枚舌は極楽へ行く」(双葉社)

    





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最終更新日  2007年06月21日 12時14分02秒
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