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マンハッタン狩猟蟹の逃げ場

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2007年11月15日
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カテゴリ:2007年10~12月読書
[1] 読書日記


  「青空の卵」から始まる鳥井(探偵役)&坂木(ワトスン役)の「ひきこもり探偵」シリ
 ーズ三部作の完結編、

   坂木司 「動物園の鳥」(創元推理文庫)

   

  を読了。

  ミステリ(日常の謎)。
  シリーズ初の長編(中篇?)。

   <「そして、お前の行動には必ず大義名分が、つまり言い訳がついている。
     みんなが行くから、みんなのためだから、有名なところにはみんなに支持される
     だけの価値があるから、お前を見ていると終始そう叫んでいるようだった」
     自分が行きたいところを、自分で選ぶ。至極当たり前のことなのに、それができ
     ないのはなぜなんだろう。


  最後は必ず、人の心の問題へと着地するのが、本シリーズの特徴。
  本作品でも、野良猫の虐待事件に端を発し、最終的には加害者、傍観者、そしてシリーズ
 全体に深く係わってきた登場人物たちの「心」の中へと、「問題」の解決へ向けて踏み込ん
 でいく。
  小説の価値を、プラグマティズムに判断するのもいかがなものかとは思うけども、下手な
 新書本を読むよりも、対人関係の処方箋としては、本シリーズが何十倍も役に立ちそう。

  今ブログを見直してみたら、面白かった先の二作品(「青空の卵」,「仔羊の巣」)のレ
 ビューを書いてから、ひと月以上も経過していた。
  日々、物語を大量消費する毎日を送っているにもかかわらず、少しでも終わってしまうの
 を先延ばしにしたい、と思ってしまう作品を未だ自分が抱えていたことに、驚いた。  





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最終更新日  2007年11月16日 03時12分01秒
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