チェーンリアクション的読書傾向。
[1] 読書日記 最近の読書を振り返ってみると、冗談みたく単純に、かつ連鎖反応的に推移していた ことが本日振り返ってみて判明した。 というより、森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」でいうところの<一冊の本を引き上 げると、古本市がまるで大きな城のように宙に浮かぶだろうと。本はみなつながっている> といことになるのだろう。 最近、読み終わった本は山にして積んでいっている。 その一番新しくできた山の下層部から順に見ていくと、 佐々木譲「笑う警官」 ↓警察小説つながり 貫井徳郎「慟哭」 ↓同作者 貫井徳郎「プリズム」 ↓両作とも、トリッキーな構成 乾くるみ「イニシエーション・ラブ」(再読。好きで時折読み返す) ↓同作者 乾くるみ「マリオネット症候群」 ↓同じく人格転移もの 新井素子「あたしの中の……」 ↓同じコバルト文庫 青木祐子「恋とドレスとつぼみの淑女」 ↓両作とも、イギリスが舞台のライトノベル 樺薫「めいたん メイドVS名探偵」 ↓両作とも、偽装工作を行い事件を隠蔽しようとする主人公の物語 ドナルド・E・ウェストレイク「弱気な死人」 ↓両作とも、タイトルに「死」の文字 S・キング「死のロングウォーク」 ↓文庫背表紙の色の構成が「赤地に白」と「白地に赤」 C・マッカーシー「血と暴力の国」 ↓両作とも、映画化されている作品 伊坂幸太郎「アヒルと鴨のコインロッカー」(再読) ↓同じく創元推理文庫 樋口有介「彼女はたぶん魔法を使う」 ↓両作とも、探偵役が私立探偵 麻耶雄祟「名探偵 木更津悠也」 ↓作者が京大推理研究会出身 法月綸太郎「法月綸太郎の功績」 ↓所収の「中国蝸牛の謎」(「チャイナマイマイ」)の元ネタ エラリー・クイーン「チャイナ橙の謎」 ↓同作者 エラリー・クイーン「オランダ靴の謎」 ↓国名シリーズ 有栖川有栖「モロッコ水晶の謎」 ↓両作とも、作中に作者と同名の登場人物が登場 あせごのまん「余はいかにして服部ヒロシとなりしか」 ↓両作とも、背表紙が黒地に白抜きの文字 北森鴻「メイン・ディッシュ」 ↓主人公の名前に「紅」と「林」が含まれている。(紅林ユリエ) 乾くるみ「林真紅郎と五つの謎」(現在読書中) まあ、こじつけっちゃこじつけ。 ちなみに、「背表紙が黒地に白抜きの文字」は上記作品では、「イニシエーション・ラ ブ」も該当し、「作中に作者と同名の登場人物が登場」は「法月綸太郎の功績」、「チャ イナ橙の謎」、「オランダ靴の謎」も該当する。 ただ、上記作品は9割がミステリでありながら、「探偵役が私立探偵」な作品は上記2作 品しかない。意外とミステリには向かない職業だったりする。