「金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件」
[1] 読書日記 ~漫画編~ とりあえず犯人ないしトリックが分かるまで、絶対に解決編を読まないというスタンスを、 私の中で、連載当初から貫き通しているミステリ漫画に「金田一少年」シリーズがある。 (「名探偵コナン」は劇場版は一応同スタンスで取り組むも、漫画の方は躊躇なく解決編へ。 あんま考えながらは読んでいないです) というわけで、シリーズ最新作の、 原作/天樹征丸 漫画/さとうふみや 「金田一少年の事件簿 獄門塾殺人事件」<上・下> (講談社コミックス) も、同様のスタンスで取り組み読了。 出題編を一読後、すぐにトリックと犯人の目星はつき、その確認作業の為に再読。 その後、解決編を読んで、過不足なく全ての謎に答えられているのがわかり、満足。 再読回数が、謎を解決する為の盲点となる理由のその質や量に比例し、難易度と置き換えて 良いのであれば、前作「オペラ座館・第三の殺人」のトリックの方が今回よりも、難しく感じ た。犯人あての難易度は同程度。 ただ「論理のアクロバット」という点では、今作の方が断然好み。(以下、ネタばれ有) 先行作品である矢野龍王(著)「極限推理コロシアム」のアイデアであり、トリックを元の 作品よりも何百倍も上手く使っている。 犯人を絞る際の決め手が簡単な事や、犯人を追い詰める為の証拠が弱いのは気になるが、 本格ミステリの醍醐味が堪能できるトリックであり、本格ミステリ好きは嬉しくなる事請け合い のトリック。