カテゴリ:映画
ドストエフスキーの現代版リメイクだった。
原作では高利貸しの老婆だったはずだが主人公の恋人を轢き逃げした実業家が殺される。 だが、それは単に復讐心からではなかった。 本人曰く、「世の中の道理を殺したかった」そうだ。 傲岸不遜な主人公は無表情で生きる意味を失っているように見えた。 警察を嘲笑うかのように翻弄する姿は愉快犯を思わせる。 彼らは人生が巧く行ってない人間が飲み屋で人に絡むのに似ている。 ただ、以前、法律を学んでいたという経歴から来るプライドの高さが さすがにそれは許さないのだろう。 だが、生きるのに他者は必要なのだ。 現代風に言えば、構ってちゃんという所か。 ラスト、原作ではロシア革命の最中、悔い改めた主人公が広場に口づけしたはずだが、映画では自首する。しかし、悔い改めない。 実際、生きる事に意味を見出せない者に倫理を問いても不毛なのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016/03/30 07:25:38 AM
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