カテゴリ:読書(哲学)
この世に存在する悪を以て神の存在に疑念を持つ人は昔から居たようだ。
それに反駁するのを弁神論というそうだ。 バークリはそれを光と闇に例えていた。 曰く、「闇があるから光が引き立つ」と。 いやいや。 飢えに瀕する8億の人々、内戦で殺される子供、津波で死ぬ人々はどうなるのだ。 光を引き立たせる為にしては酷過ぎるだろう。 神の偉大さを称える為の強弁としか思えない。 この宇宙を統べる力がもしあるのなら それは偉大などというありふれた言葉で表現出来ないほど偉大だろう。 貧弱な人間の能力からすれば無限と言っても良い。 そして、バークリもまた卑小である。 少なくとも全知全能ではない。 その考えすべてが正しいはずもない。 どちらかというと、プラトンが警告した、洞窟の壁に映る影を見て現実と思う人を連想する。 勿論、彼は私が理知の低い愚鈍な人間だと言うだろう。 だが、そんなものは私にとって傲岸不遜で独善的なたわ言に過ぎない。 人間、ゆめゆめ大口を叩いてはいけない。 人間が正しいことを言えるのはごくごく狭い範囲であることを知るべきである。 いや。 そのごくごく狭い範囲においてすら論争は常に存在するのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017/03/05 12:00:25 AM
コメント(0) | コメントを書く
[読書(哲学)] カテゴリの最新記事
|