カテゴリ:読書(哲学)
鬼界彰夫はヴィトゲンシュタインの草稿から「世界の出来事を私の意志によって左右するのは不可能であり、私は完全に無力である」を引用する。
これは多くの個人にとってほぼ正しいだろう。 そして、「私は運命から独立しうる。二つの神的なもの、すなわち世界と私の独立した自我が存在する」「もっぱら、私の生は比類のないものであるという意識から、宗教、学問、そして芸術が生じる」「そしてこの意識が生そのものである」等の引用を続け、「倫理学と美学は一つである」と結ぶ。 かなりの説得力を感じる。 特に、「私の生は比類のないものである」が感動的だ。 これは、シャカの「天上天下唯我独尊」に通ずるように思う。 下世話に言ってしまえば「人は人」だろうか。 いずれにせよ、人と比べても意味のないことを言い当てているように思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017/04/02 12:00:27 AM
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