カテゴリ:読書(哲学)
ヴィトゲンシュタインが挙げる例は大概解りにくい。
それは、私がヴィトゲンシュタインと問いを共有していないせいもあるかもしれない。 だが、今回のには少し取っ掛かりがあった。 それは、2x+1等の数列に自然数を代入してゆく作業に関連した例で「来る日も来る日も、「明日君んちへ行くよ」と約束する人は、毎日、同じことを言っているのだろうか?それとも、毎日、違うことを言っているのだろうか?」という問いだった。 これは、普通、同じことを言っていると考えるだろう。 だが、ヴィトゲンシュタインは違うという可能性も捉える。 ヘラクレイトスの「同じ川に二度入れない」という線もある。 しかし、この場合、「明日、君んちへ行くよ」という言葉は、毎回、前の日に行った言葉に足されていると考えるのではないだろうか。 丁度、2x+1のxに前の数に1足した数を代入するように。 恐らく、どこかで違う計算が起こり得ると言っているのではないだろう。 いや。 それもあるかもしれないが、とりあえず、計算はその都度更新されていると言いたいのではあるまいか。 つまり、計算、あるいは、発言の「この性」ではないだろうか。 物体なら、同じものでも場所が違えば違う物だし、自分の物と他人の物では違う。 行動なら少なくとも起こった時間は違う。 いや。 ヴィトゲンシュタインが言いたいことは、もっと深いことのような気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018/02/26 12:01:00 AM
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