カテゴリ:読書(哲学)
ニーチェは言う、「何故に私はかくも聡明であるのか。何故に私はかくも巧智であるのか。何故にかくも良い本を書くのか。何故に私は一個の運命であるのか」と。
これに対して、ハイデッガーはさすがに、「ここには、とめどのない自己顕示と節度のない自画自賛の骨頂がうかがえるのではあるまいか」と言う。 だが、「これを突発する狂気の前兆と見なすのは、安易な方法であり、したがってしばしば用いられる処置である」とすぐに釘を刺す。 よろしい。 気を付けよう。 だが、ニーチェの「人はいかにして本来の自分になるか」は胡散臭い。 「より良い自分」には成り得ても、「本来の自分」などあるだろうか。 そもそも、ハイデッガーの、日常に紛れて生きる人間を頽落していると見なす高慢な姿勢も気に食わない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019/01/16 12:00:39 AM
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