カテゴリ:読書(哲学)
ウィリアム・ジェイムズは信仰の表現として次を引用する。
「『ああ、私は悪いことをやった!たくさんの間違いをやった!』と考えたところで、それがどんな役に立つというのか?」 これは全く正しい。 しかし、これは頂けない。 「たとえ最悪の人間を見ても、その人間の内に神を見ることができ、その人間を断罪する代わりに『起てよ、汝、光り輝く者よ!起てよ、つねに清き汝よ!生まれることも死ぬこともない汝よ!起てよ、全能の者よ!そして汝の本性を顕せよ!」 ここには、笑うべき誇大妄想の典型がある。 確かに、どんな凶悪な人間にも善の萌芽があるかもしれない。 しかし、ここまで持ち上げてはいけない。 これこそ贔屓の引き倒しというものだ。 人間はそれほど高貴な生き物ではない。 それは生物界全体を見渡しても分かることだ。 逆に、何故か、稀に高貴な人、あるいは、高貴な部分を持った人がいるだけのことである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019/12/27 12:00:18 AM
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