ホテルと旅館の批評

  まさかの梅雨明け。連戦だけでなく、暑さも早々とやってきました。おかけで、梅雨のないはずの北海道が大雨です。

　ルヴァンカップの決勝トーナメントの最初の相手は、横浜マリノスになりました。優勝するにはどこかで倒さなければいけない相手が初戦なのは、ここを勝てば決勝にはいけそうか、負けてさっさとリーグ戦に専念できそうと二つの予想が交錯するけど、できれば前者を望むことにしましょう。

　9連戦の4戦目、メンバーをあまり変えずに臨むことになるだろうと予想できるガンバ大阪戦。野津田の出場停止による交代メンバーとシステムをどうするのか、戦いのポイントになります。スキッベ監督の選んだシステムとメンバーは以下でした。

　　　　　　　Jサントス

　　　　　満田　　　　　　森島

東　　　　松本　　　　 塩谷　　　　藤井

　　　　佐々木　　荒木　　　野上

　　　　　　　　　大迫

SUB:川浪、今津、青山、柏、柴崎、ドウグラスV、ベンカリファ

　システムは、アビスパ戦と同じく3－4－2－1。塩谷をボランチにあげて、右CBには野上を入れました。ワントップは、Jサントスです。Jサントスのワントップがガンバに通用するのか。連戦の中、動ける前半はなんとか、Jサントスで凌いでいこうという判断なのかもしれません。

　ベンチには、今津と青山がはいっています。青山に出場機会があるとしたら、劣勢になって攻撃にでないといけないときなので、ちょっと悩みどころです。

　対するガンバは、3連敗中です。ガンバもメンバーが大きく変わってきたとはいえ、GKやDF陣を見るとそう簡単に失点しないようなメンバーです。でも、先発にパトリックもLペレイラもいないのは助かります。Lペレイラはガンバではうまくいっていないようですね。それ以上の選手が先発とも思えないけど、選手のやりくりに苦労しているのか。

　そういえば、宇佐美が怪我で長期離脱でしたね。でも、システムが3‐4－2－1なので、ミラーゲームを仕掛けられると、厳しい試合になりそうです。片野坂監督との試合は、いつもぎりぎりの試合になるから、簡単にはいかないか。

　4連勝中のチームと3連敗中のチーム。中3日と中2日。連戦の厳しさはあまり変わらないけど、天候を考えるとアウェイでも勝点１を取りたいところです。もし今日勝利すると、完全の優勝争いに加わることできます。コロナ禍で延期された試合のため、今日のリーグ戦はこの1試合のみ。注目が集まるところで、しっかり勝利して上位に食らいつきたいと思った試合前です。

　ワントップのJサントスがあまり機能しないのは分かっているとはいえ、全体に疲れがあるのか、いつものようなプレスはありません。Jサントスが相手のボランチへのパスコースを消すのではなく、前にプレスに行くようになっています。これは、修正してきたのか。

　危険なシーンはないけど、攻撃も迫力がないですね。

　先に失点したのはサンフレッチェでした。右サイドを突破されてクロスをいれられます。そのクロスに飛び出した大迫が触りますが、そのボールは逆サイドに流れます。そのボールを藤井がクリアに行くけど、相手選手に当たってゴール方向に。そのこぼれ球を相手選手にそのままシュートされて、ゴールを決められました。

　サンフレッチェの選手は揃っているし、相手選手はPA内に一人だけ。特に危険なクロスではなかったのに、触ったことが逆の結果を招いてしまいます。少し不運な失点になりました。

　1点目はしかたないとしても、2点目がいただけません。少し焦りがあったのか、前から無理にプレスにいったように見えました。右サイドでそのプレスを交わされると、内側に向かってドリブルを仕掛けられます。定石どおりに、左サイドに走りこんだ選手にボールを出されて、フリーでシュートを打たれます。この選手に誰もカバーにいけていなかったのが不思議です。

　運よくポストに当たって跳ね返って、事なきを得たかに思われたけど、そのボールを拾って右サイドからクロスを入れられます。その流れから、2点目を奪われてしまいました。相手のシュートのこぼれ球が、ゴール付近の相手選手に渡ってしまった不運はあったけど、その前から追いつきたい気持ちの焦りが無理なプレスに繋がったのではないかと思います。

　2点リードされたのはいつ以来かと思いながら、前半が終了しました。途中までは悪い試合内容ではなかったけど、2点差になったのは予想外でした。

　後半は選手交代して開始です。Jサントス→ドウグラスV、野上→ベンカリファとなり、システムを3‐5‐2にしました。

　2トップにして前からのプレスを強めました。2点リードしているのでガンバは前から来ることもなく、ブロックを作って守ります。ダワンが効いていますね。大きくないけど、速くて体も強い選手でした。

　2トップにしても得点にはなりません。疲れもあるので、選手を交代していきます。満田→柴崎、東→柏となります。ベテランコンビで活路を見出しましょう。

　最後は、松本->青山です。やはり青山が出てくるのは劣勢な場面になりました。縦パスで活路を見出したいところです。

　しかし、悲劇が起きます。CKの守りでドウグラスVが相手選手に右ひざに乗る形で潰されます。倒れこんだドウグラスVは起き上がることができずに、ベンチに下がります。すでに5人交代していたので、残りの時間は10人で戦うことになりました。もう、アディショナルタイムは1分でいいよと思うのに、3分以上ありました（笑）。

　得点ができそうなシーンは、高い位置で相手ボールを奪って、ベンカリファがドリブルで前に運んだ時でした。でも、倉谷にイエローカード確定のファールで潰されました。場所やDFの数から一発レッドにならないと判断して、後ろから足を狙われました。危険なプレーだけど、今のルールだとイエローカード止まりですね。これも、2点リードのなせる業でしょう。

　フレッシュな選手を入れてきた背水の陣だったガンバに完敗しました。上位争いをするうえで大切な1戦は、選手層の厚さを出せずに敗戦です。さらに、この一敗だけでなく、ドウグラスVの長期離脱（後に全治6週間と発表）がとても痛い。ドウグラスVの復活で、4連勝という結果もあっただけに、この9連戦にかなりの影響を与えることになりました。

　今回は、相手が中二日なのでフレッシュな選手をいれてきました。スキッベ監督は、疲労よりも、前半のチャンスに点が取れなかったことを問題視しています。それは、Jサントスがワントップのときからの課題です。満田、森島のプレスに対して、Jサントスが相手のボランチへのパスを断つ守備の時はうまく行ったときもあります。でも、今日のようにJサントスが前から追うと、うまくはいきません。

　一時期クロスからの得点が増えたけど、最近は藤井からのクロスはなかなか合わなくなりました。相手が対応してきているからでしょうか。また、セットプレーからも点が取れないですね。野津田がいないことが原因なのか。思ったより野津田の影響度が大きいチームになっているのかもしれません。

　9連戦中なので、すぐに中二日でホームのジュビロ戦です。今日の敗戦で順位は変わらないけど、選手層の厚さが足りないことをやはり思い知らされた一戦となりました。上位争いをするには、スキッベ監督がこの選手を使ってみたいと思う選手がサブからでてこないと難しそうです。

　涙の復活弾だったドウグラスVがまたケガで長期離脱になるのは、とてもつらいですね。家族が来日しているので、一人娘をあやしながらまたリハビリを頑張って、終盤での活躍を期待しましょう。そのために、ルヴァンカップ、天皇杯、Jリーグとどれかのひとつでも可能性を残しておきたいと、ドウグラスVのために思います。

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