カテゴリ:薬に関すること
乳児の水薬の誤飲防止のために安全キャップを希望者に配布することにしました。 何人かのお母さんに、「これ、子供が勝手に水薬のふたを開けられないようにするふたなんですけど、要りますか?」とお勧めしましたが、「うちは冷蔵庫にいれているので、子供が勝手に取れないし、要らないです。」と。 そうですよね、、、そんなに子供が誤飲する状況ってなかなかないですよね。 そもそも、安全キャップが出てきたきっかけはアメリカからだったと思います。 アメリカで、乳児がOTCの水薬を誤飲して死亡するという事故があり、2歳児未満の子供はOTCの水薬を服用しないとか、安全キャップ等の使用を法律で規制しようということからだと思います。ざっくり言うと。 企業にいたとき、この関係の会議に参加する機会がありました。 その時に聞いたのが、アメリカは色々な人種がいて、収入の格差も大きいので、教育を充分に受けられない人が結構多いということ。そのため、文字が読めない人も、ぼくら(日本人)が思うより、結構いてるらしいと。 日本人で文字の読めない人はほぼ0%に近いですが、アメリカではもうぜんぜん多いそうです。 そのため、アメリカでは、自分の子供が病気になったときに、お金がないので病院にもつれていけず、OTCを買ったけど、文字が読めないので使い方が分からず。言い方は悪いですが、これくらいかなとグイっと飲ませたり、キャップ1杯飲ませたりする親が多いそうです。 さらに、アメリカの水薬は日本のものより濃度が濃いものがあるそうで、余計に誤飲したときの影響が大きかったのではないかとのこと。 そういう事件を受けて、日本でもこりゃいかんと。アメリカでもやっているから日本も取り入れないとと厚労省が動いて始まったのが、この安全キャップの取り組みという感じがしてました。 でも、その会議でも、日本のOTCの歴史で、そんなに誤飲事故自体もないし、確か死亡例もほぼなかったと思うから、法的に規制されてする必要があるのか?という意見が多かったです。 ただ、子供を守るという考え方自体は非常に良いので、安全キャップの導入それ自体に何もいうことはありませんが、、、 なんでこんなの必要なの?コストもかかるし、逆にキャップ閉めにくいし。と思う人は少なくないと思います。上記した、安全キャップは要らないといったお母さんたちみたいに、管理はちゃんとしているよと言う人も多いでしょうし。 安全キャップの導入について、表面的に考えていると、ほんまになんでこんなことせなあかんのかなということになりかねないのですよね。
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Last updated
2012.08.17 23:10:53
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