某研究者のつぶやき

2012/04/29(日)06:18

「いちご白書」をもう一度

小説・エッセイ(71)

「いちご白書」をもう一度 ふと映画「いちご白書」を思い出してしまいました。 そうです!あのバンバンが唄っていた『「いちご白書」をもう一度』の中で、「♪授業を抜け出して二人で出掛けた♪」 その時に観た映画の事です。 この映画が上映された頃は、日本では学生闘争が盛んな時期でした。 ノンポリ・ノンセクトの私は、はっきり言って、日本での彼ら学生闘争家の気持ちが判りませんでした。 右手に学生達のデモ隊、そして左手には機動隊が対峙していて、いつまで経っても何も起こりそうにありません。 そこで悪戯好きな私は・・・・近くにあった小石を機動隊へ・・・。 「抵抗するのか!」と大きな声が機動隊の拡声器から怒鳴ります。 ビビって居るのはデモ学生達。 もう一度小石を・・・。 棍棒を振り上げて機動隊はデモ学生達に・・・。 あの当時、一番怖かったのは学生運動家ではなくてノンポリ学生だったのかも・・・? 小石を機動隊へ投げていたのは、私だけでありませんでしたので・・・念のため・・・・。 ところで私も授業を抜け出して見に行ったわけではありませんが、この映画が強く心に残っています。 この映画は1968年のコロンビア大学闘争に参加した学生の手記を元にアメリカで作成された映画です。 主人公のサイモン(実に”サイモンとガーファンクル”と同名のサイモンだったので覚えていました)は・・・確かアメリカの大学では定番のボート部の部員で、やはり彼もノンポリの学生でした。 その大学がストライキ中で封鎖・・・。 子供の遊び場に何か忘れましたが、州政府がそこに建物を建てるのに反対した学生運動だったと思います。 その彼が見物がてらに学生闘争で占拠中の大学構内に入ってみると、サイモンが興味を持つ事柄が多く有ったのです。 そして大学から帰ろうとした時、魅力的な女子学生に出会います。彼女の名前が・・・・? サイモンは彼女が学生闘争リーダーの一人だった為に、引き込まれるようにゲバルト闘争に入っていきました。 大学構内には”チェ・ゲバラ”や”毛沢東”のポスターが貼ってあって、もろに共産主義の方向に学生達が向かっているのを感じが表現されています。 そして州当局の腐敗ぶりが露呈されると、彼ら学生闘争家は大学の講堂に数百人が籠城する事に。 そして州兵も動員されて武装警官が大学に突入しました。 次々と棍棒に倒されていく闘争家。 振り下ろされた棍棒で、彼女の顔が鮮血で染まったのを見たサイモンは・・・。 銃を構えている州兵(武装警官?)に向かって講堂から飛び出します。 その瞬間、宙に浮いたサイモンの姿で映像が止まりました。 バックから流れる曲が「The circle game」です。 ↑青い大きな文字のタイトルをクリックしてyoutubeでお聴き下さい。 やはり今回のこの記事でご訪問戴いた方々は、荒井由美(松任谷由美)作詞作曲でバンバンが唄っていた『「いちご白書」をもう一度』の話題だと思われていらっしゃった方が殆どだと思います。 ↑青い大きな文字のタイトルをクリックしてyoutubeでお聴き下さい。 当時の私が・・・何をしていたのかって? 髪を伸ばして、無精ひげも伸ばし、ダブルのブルージーンズのスーツを着て、片手にはパイプ・・・。頭にはベレー帽を・・・。 新幹線にひげを剃って乗っていると、「手塚治虫先生だ!」ってよく言われて居ました。尊敬する手塚先生に似ているのかな?と疑問符がつきますが・・・。 実はハンセン氏病の国立療養所や児童養護施設などの施設訪問ボランティアに狂って居ました。 特に児童養護施設(親の居ない子、事情があって親と一緒に暮らせない子が入る施設)を訪問しては、子供達と遊んでいました。 或る乳児院から養護施設に移される子と一緒に車に乗った時、赤ちゃんの時に公園に捨てられて乳児院に入り、自分の母親だと思っていた保母さんに抱かれ・・・これからの別れを知らずに・・・車に乗せて貰って喜んで居る子・・・。 やがて養護施設に着いて、この子はこれからの状況がやっと判り、世話をして貰っていた保母さんに泣きじゃくりながら抱きついて離れようとしません。 しかし規則は規則!無理矢理引き離されて養護施設に収容されてしまいます。 闘争学生達が政治問題をどうこう言うより、この子達の現実を彼らにも考えて欲しい!と言うのが、当時の私の切実な気持ちでした。 この時の体験をエッセイ「この子達と共に歩んで」として書き綴っています。 でじたる書房で電子出版致しております。今流行りの電子ブックですので、パソコンやスマートフォンで読むことが出来ます。 でじたる書房で、私のペンネーム「亀山 築城」か、上記の本の題名「この子達と共に歩んで」を検索して下さい。 他にも私の作品は; 動物愛護エッセイ「僕たちを判って!」 歴史小説    「浦島太郎って誰?」 歴史小説    「屋嶋の禿げとその兄達」

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