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組踊(くみおどり)を御覧になりませんか?
組踊(くみおどり)は、ご存じの様に沖縄の伝統芸能で、約300年ほど前の琉球王国の第二尚氏王朝時代に興った民俗芸能で、2010年にユネスコ無形文化遺産リストに登録されました。
御存知ない方の為に・・組踊の説明に必要なので・・・少し長いですが参考までにお読み下さい。
日本王が中国皇帝に朝貢(貢ぎ物を出す)した見返りに、中国皇帝から周辺国の王号を持つ者(外臣)に対してその地位を認める為に下賜した物が有ります。つまり倭国の王としての証となるように(ご存じの漢委奴国王印 かんのわのなのこくおういん)の金印を賜った事は有名ですね?
同じ様にベトナムでも、「晉帰義叟王」の金印を、ベトナム王の証として中国皇帝から授かって居ます。
この様な中国と周辺国(日本・沖縄・韓国・ベトナム等々)との関係を「冊封体制」と云います。日本の場合は早期に冊封体制から外れましたが・・・。
ここからが「組踊」についての由来の説明になります。
その王の代替わりの時に、中国からその王の冠を授ける為に、その王国へ「冊封使」が遣わされます。
琉球国でも冊封使を迎えた時に、半年近く滞在する「冊封使」の接待の為に考案されたのが「組踊」になります。
組踊を考案したのが「玉城朝薫」と云う「踊奉行」です。
彼は日本の能や狂言を土台として、中国の京劇や沖縄独自の踊りや音楽を融合して、「組踊」を考え出しました。
1719年の冊封使を歓待する接待式典が全7宴有りますが、第4宴の「重陽の宴」で演じられたのが最初だと記録に残っています。
その演目が;
「鶴亀二児復父仇事」『二童敵討(にどうてきうち)』
「鐘魔事」『執心鐘入(しゅうしんかねいり)』
の二題と云う事です。
さて、今日はその『執心鐘入(しゅうしんかねいり)』のyoutubeのデータをご覧下さい。
組踊 動画「執心鐘入」
組踊 動画「執心鐘入」
組踊 動画「執心鐘入」
如何でしたか?どこかで観たような筋書き・・・だと思われませんか?
「執心鐘入」は、能の「道成寺」の筋書きに似ています。
その歩様も能そっくりですし、本来は舞台構成も紅型の幕の前で演じ、能と同じ様に舞台のセットなど一切置く事がありません。
観客は何も変化のない舞台を観ながら、その演じている情景を想像しながら観る事になります。
そして、女性が演じていますが、本来は男性だけで演じるのも能と同じですね。
今年(2013年)の二月には「国立劇場おきなわ 」で「執心鐘入」が演じられます。
宜しければ、この機会に生で「組踊」を御覧になりませんか?
執心鐘入(しゅうしんかねいり)
公演日程
2013/ 2/ 5(火)
昼:14時開演
夜:18時30分開演
特別公演 守礼の心~組踊への誘い~ 組踊「執心鐘入」
2013/ 2/ 5(水)
昼:14時開演
夜:19時30分開演
特別公演 守礼の心~組踊への誘い~ 組踊「執心鐘入」
琉球王国と同様な冊封国(韓国・ベトナム)は、文化的に良く似た傾向が在ると、私は個人的に考えています。
ベトナムの音楽をご案内致しておりますページも宜しければご覧下さい。
蛇足ながら、下記のページで触れている『ベトナムの古都「フエorユエ」』には、沖縄の首里城の様な王城が在ります。
↓↓↓↓
Music of Vietnam(越南の音楽)
文化的に私達に近い Music of Vietnam(越南の音楽)
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最終更新日
2013.01.02 13:26:14
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