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カテゴリ:Thoughts
アメリカの人気停滞気味のロックバンドEverclearが日本の米軍基地でコンサートを開くためやってきました。
三沢、岩国、横須賀などを回り最後に来たのがここ。旦那の職業上、このバンドにお会いすることができました。そして2日間、旦那は仕事としてバンドと行動を共にすることになったのです。 まず私MC、ロックなんて聴きません。誰が誰だか、どんな曲なのかも知らないままランチを共にすることに... メンバーは3人のようですが、勿論メンバー以外にも音響やドラム、キーボードなど彼等の音楽に関わる人間もツアーに同行しているわけで...合計11人ほどでした。 派手ではないけど、ミリタリーベース内では皆個性的。リーダーの一人は腕中タトゥで埋め尽くされ大きな葉巻を吸い少々近づき難い印象を受けました。 失礼があっては旦那の顔が立ちません。バンドの一人一人とご挨拶...リーダーの彼とは最後に言葉を交わしました。私から声を発する前に彼は手を差し伸べ... 「Hello,I'm Art. How are you? It's very plesure to meet you ma'am」 そしてツアーに同行していた彼の娘を紹介してくれた。タトゥだらけの彼の対応が余りにも丁寧で驚いた私。バンドの一人一人も皆丁寧で礼儀正しいではありませんか! そして夕食は基地外で食事をしたいということで、旦那と私は庶民的なレストランへ一行を連れて行きました。お腹が空いていたのか、大食なのか...皆安レストランをご満喫。食後は六本木を提案しましたが、バンドも岩国からの長旅にお疲れ気味...場所を変え赤線を巡ることにしました。 バンドのリーダーは娘がいるのでお部屋でビデオ鑑賞をしたそうです。お父さんとして娘を大切にしているのが伝わるほどの愛娘家でした。 翌日は朝から旦那はバンドと共に行動。夕方にはバンドがお腹を空かしラーメンをリクエスト。旦那は近くのラーメン屋へ一行を連れて行き皆大喜びだったそうです。庶民的な場所を好む彼等はとても近づきやすく話しやすかったです。その夜のコンサートはバンドと一緒にバスに乗りバックステージで鑑賞しました。音楽的には趣味ではないけど、数分前まで普通に話していた人たちのタレントには圧倒されました。 この日はMC夫婦の8回目の結婚記念日。 これを察したバンドのリーダーはコンサート中に「今日は僕達を世話してくれた二人の8回目の結婚記念日です、おめでとう!」と言ってくれました。 無事コンサート終了、バックステージにファンを集め交流の時間ももたれました。その中にはグルーピーもどきとなる女性も数人いました。が、ここは米軍基地内...殆どが既婚者という有様。 前夜同様、赤線へ足を運んだのでした。コンサートの影響で人が前日より多く女の子はバンドの周りを取り巻いていました。そして数人のメンバーは特定の女の子と話をしていましたが、そのうちの半分は既婚者でした。 メンバーの一人(既婚者)にこれだけ女の子と簡単に出会える職業で誘惑に負けそうにならないかと尋ねると、ワイフを愛してるから彼女を失うようなリスクは負わないと言い、既婚者の女性と話していたもののホテルに連れて帰るような行為は全くしませんでした。ドラムの彼は美人な女性と話をしていましたが「彼女はゴージャスだけど既婚者なんだよなぁ~」と言い続けていました。しかし、彼女は彼に電話番号とメールアドレスを彼に渡し、旦那はメールアドレスを見れないから安心してなど言い残して帰っていきました。 私の偏見からすると、この手のビジネスに携わる人物にモラルなどは関係ないのでは?まして相手側からオファーされるものを拒む理由がるのであろうか?と思っておりました。 このバンドがモラルを保とうとする大きな理由はリーダーの彼にありました。彼は過去に女性で色々な経験をしているためメンバーには同じような失敗をさせたくない意味を込め、私生活でもリーダーシップも務めていました。ドラムの彼がお話していた女性の話をリーダーにすると、リーダーは電話番号が書かれた紙を取り上げ処分しました。 「君が独身でも彼女は既婚者...たとえ一夜限りであろうと、このことで傷つく人間がでてくるんだよ。彼女の結婚を破壊する『原因』になっちゃぁいけないよ。」そして彼も素直にリーダーのアドバイスを受け入れているようでした。 そしてメンバーの一人一人が声をそろえて、短い時間の間楽しんでもらおうとした私達夫婦の行動を絶賛しこれからも幸せにといい、ハグをしてくれました。そして個人メールアドレスやアメリカでの住所、電話番号をもらいシアトルに来たときは必ず連絡をくれるようにと念を押して今日韓国に飛び立っていきました。 黒人を旦那にもつ私は人種間の偏見などに敏感であると思っていました。しかし私もステレオタイプな考えでロックバンドに対する偏見を抱いていることに改めて気づかれました。 肌の色や服装などで人を判断するべきではないことをつくづく学ばされた2日間でした。 MC夫婦のお陰で日本ツアーの一番楽しい場所なったよ!と言われたときは夫婦共々嬉しかったです。 余談ですが、同行していたツアーコーディネーターによるとR&B Hip Hopアーティストに関しては仕事しにくいそうです。 まず時間にルーズな方が多いようで基地内でやるコンサートなどは難しく、また報酬額も凄いらしいです。軍人向けのコンサートイベントは税金が掛からないので、一般のコンサートよりも報酬を値下げするようですがホテルや飛行機代、基地内での食事などの全てを軍が支払うことになるのでアーティストによってはコストが必要以上に掛かってしまう場合もあるのだそうです。 例えば、Lil Jon...彼の場合は家族全員をツアーに誘う上、関係者も多く余分な費用が掛かるため不可能に近そうです。 ブッシュ嫌いのKanye West君...彼が快く軍人をサポートする時点で疑問に思うのですが、話はあがったそうです。彼はコンサートのために2時間だけ時間を割く事ができサイン会も握手会も、ましてはバックステージでのファンとの集いなどとんでもないとのことで、報酬は45,000.00ドル要求してるそうです。Destiny Childにもオファーがあったそうです。ハイメインテナンスの彼女達...100,000.00ドルのショウを55,000.00ドルでならOKだそうです。もし税金を払うならば100,000.00ドルの報酬も45,000.00ドルは所得税としてなくなるので手取りが55,000.00ドルになるのでそれを計算してでの金額です。 それより私個人的な意見としまして、MAZEなどのオールドスクールを呼んで頂くと嬉しいのですが...その時にも旦那がこの仕事をするように頼まれるといいですね。 しかし、久しぶりに気さくでモラルを大切にする人に出会った気がします。まして芸能関係の仕事をする人だったので感動と驚きも倍でした。そして音楽性の趣味などは違うけれど、私はある意味で彼等のファンになりました。 Don't judge the book by its cover...忘れてはならぬ言葉ですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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