航空用語集№2

航空用語集の№2です。
1ページだけじゃ足りなかったのですね(笑


GPU
地上電源車。駐機中の航空機に外部から電力を供給するための交流発電機を搭載した車。


GPWS(地上接近警報装置)
パイロットが気づかないまま、地表や山に衝突する事故の発生を防止するために、地表や山に異常接近したことを警報する装置。アメリカ連邦航空局(FAA)により、1975年12月1日以降、米国籍の民間大型機は、すべてGPWSを装備することが義務づけられ、日本でも同様に対応している。


CVR
操縦室音声記録装置。操縦室内のクルーの会話や無線交信などを録音し、事故等の際の状況把握ができるようにしたもの。30分のエンドレステープを使用している。


シュミレータ
模擬飛行装置。運航乗務員の訓練に使うもので、いろいろな操舵や出力に対する機体の運動、また操縦室内の計器の指示を、実際の飛行機と同じようにできる。


シーリング
雲低高度。シーリングが1000ft以下の場合はVFRの離着陸はできない。


ショーアップ
クルーが常務のために会社、もしくはホテルに出頭することをいう。便によって、出発何時間前と決められているが、通常はこの時間前に出社することになる。


仕分け
貨物を分類すること。貨物を輸出入申告する場合、または受け渡しをするときに、記号、番号別に荷主、仕向地別あるいは名称、等級別に分類し直す。


スクワーク(スクウォーク・スコーク)
航空機の一部や部品に生じた何らかの不具合をいう場合と、管制用語に用いるトランスポンダーの識別番号をセットして応答することを意味する場合とがある。


STAR
標準到着径路。計器飛行による到着機の最終進入コースまでの降下経路。空港事に定められている。『…アライバル』の名称で呼ばれる。


スティ
乗務スケジュールの都合で、各クルーのベースまで戻らないで、他都市に宿泊すること。『今晩は札幌ステイだわ。』、『ホノルルスティは一泊だから、あまり遊べないわ。』のように使われる。


スティ・オンボード
途中経由地でトランジットルームに出ずに機内にとどまること。中近東の空港などはこのような場合が多い。


ストア
空港などで機体がフライトに使用されずに置かれたままになっていること。スタンバイ等の理由で機体がランプに置かれている状態はストアと言わず、あくまで運行されることがないという前提のもとでおかれている状態がストアされているということ。


ストップオーバー
出発地と目的地の途中で旅客が希望し、事前に航空会社が承認した地点での途中降機のこと。正規料金を支払っている旅客は同一マイレージ範囲内ではストップオーバーは何か所でも可能だが、格安航空券では制限がつくことが多い。


ストレッチタイプ
航空需要の増加に伴って、機種の胴体の一部を延長して大型化した機材。有名な機体としては、A320シリーズやDC-9(MD-80)などがある。ストレッチは、機体構造等を一部再設計するだけで済むため、新型機開発に比べ非常に低コスト開発できるというメリットがある。


スーパーシート
日本の国内線の一部に設けられた特別席のこと。航空運賃のほかにスーパーシート料金を支払うと利用できる。通常より大型のシート、機内食のサービス、専用チェックインカウンターの利用など数多くの特別サービスが受けられる。


SP(スペシャル・パフォーマンス)
従来のボーイング747ほど輸送ry句を必要としないが、もっと長い航続距離が必要という路線用に開発された747型機の1種類。胴体を短くするなどの改造が加えられ、燃料効率等もアップしている。しかし、新型エンジンの開発によって-200Bタイプでも長距離が飛行できるようになり、747に関していえば、最も新しい-400型は超長距離性能を誇ることから、SPの存在価値は下がった。現在はリタイアが進んでいる。


スポイラー
主翼上面に取り付けられた揚力低減装置のこと。翼上のスポイラーが開くと、それまで翼面上を流れていた気流が剥離して揚力低下と抵抗増大をもたらす。飛行中の操作に使用するフライト・スポイラーと接地後使用するグランド・スポイラーがある。


スポッター
飛行機の登録番号を収集し、そのリストを作成することを趣味とする人。登録記号の写った写真を収集する人と、登録番号の動きを追いかける人がいる。


スポット
空港に設けられた駐車場のこと。通常番号が付けられており、航空機は指示された番号のスポットに駐機する。


スラット
翼前縁に付けられた小さな細長い板状のもので、失速速度を下げることができる。


スロット
発着枠。空港では一日の発着数のほか、時間枠も定められている。


セミフレイター
客席の一部を仕切り、一般に前方を貨物、後方に旅客を乗せる機材。貨客混載機。ミックスド・バージョン・コンビともいう。


セルコール(SELCAL=Selective Calling System)
地上無線局が特定の航空機と交信したい時に、呼び出す装置。各航空機にはそれぞれ異なったコード(4つの低周波の組み合わせ)が指定されており、地上局がHFあるいはVHF通信装置を介して目的の航空機にコードを送信すると、それを受信した航空機のうち、指定されたコードと一致する航空機のみが、操縦室でライトを点灯させると同時にチャイムを作動させて、パイロットに地上局から呼び出されていることを知らせる


ダイバード
目的地の空港が悪天候等の理由から着陸できない時に降りる別空港のこと。運航ではいざというときのためにダイバードの空港を設定している。


タイプチェンジ
機材変更。機種自体が変わることをタイプチェンジ、またはイクイップメントチェンジともいう。ちなみに予定されていた機体が同じ機種で別の機材になることをシップチェンジという。


タキシーウェイ
エプロンと滑走路を結ぶために設置された道路。誘導路。夜間や視界が悪いときには、グリーンのライトで示される。


タキシング
航空機が、スポット(駐機場)から滑走路(またはその逆)まで移動すること。すなわち、地上走行のこと。なお、航空機がタキシングを開始するときには、その旨をタワーに通報して許可を受けなければならないほか、タキシング・ルートも指示された通りでなければならない。


タッチ・アンド・ゴー
着陸態勢にある航空機が何らかの理由で着陸を断念し、いったん接地したのち再び離陸を行うこと。緊急時だけでなく訓練も行われる。


タービュランス
飛行機の揺れのこと。上空の気流の変化や地形によって気流が乱れる時などに起こる。また、地面の熱作用によって起こる上昇・下降気流、入道雲の付近にも多い。垂直や水平に風向または風速の差によって起こるものをウィンド・シアという。雲を伴わないものは晴天乱気流(クリアー・エア・タービュランス=CAT)といって予測が難しい。ウェイク・タービュランスは飛行機の翼の上下面の圧力差で発生し、大型機のすぐ後ろから着陸する小型機がこのタービュランスに遭遇することがある。また、よく言われるエア・ポケットとは地形や地表の状態や雲や飛行機の航路によって、下向きの気流が発生することにより起こるもの。


ダブルクルー
キャプテン、コ・パイ、FEが2人ずつ乗務するクルー編成。長距離路線においては、途中でコクピット・クルーが交代して休息をとるため、このような編成になる。


ダブルトラック
同じ路線を2つ国航空会社が運行していること。航空自由化以来、日本にもダブルトラックの路線が増えている。


ターボジェットエンジン
初期のタービンエンジンの主流で、タービンの軸出力を全てコンプレッサーの駆動で消費するため、排気ガスが多い。現在では軍用機に限られている。


ターボファンエンジン
航空用タービンエンジンのひとつ。推力として、利用できる排気の運動エネルギーの一部または大部分を使い、タービンでファンを回転させるエンジン。排気ガスの流れる速度は減少するが、空気流量が増加するので結果的にはエンジン推力が増加する。現在のジェット旅客機エンジンの主流。


タワー
管制塔(コントロール・タワー)を意味する。空港内全体を監視できるように設けられた塔で、航空機の離発着、空港内における航空機・車両等のコントロールを行うと同時に、空港エリア内に以上がないかどうかの監視を行う。航空機の安全運航を確保することを意味する。


チョイス
英語本来の意味『選択』ということで用いられるが、特に客室サービスにおけるメインディッシュの選択という意味で用いられることが多い。例えば『本日のメインディッシュは、ビーフと魚のチョイスです。』『洋食と和食のチョイスが可能です』というように用いられている。


長尺(ちょうじゃく)貨物
コンテナにはつむことができず、ノーズドアから積み込むような長いサイズの貨物のこと。Long Cargo


直行(航)便
目的地まで離着陸をしないで直接飛ぶ便。航空機エンジンの発達によって、最近ではかなりの長距離でも直行便が増えている。


DFDR
デジタル飛行データ記録装置。航空機事故の原因追求のために搭載が義務づけられているシステム。高度、大気速度、機首方位、垂直加速度、時間など、19種類のデータが磁気テープにデジタル記録される。


テイクオフ
航空機が離陸滑走を開始して、一定の上昇段階に入るまでの一連の状態のこと。実際に地上から離れる時は『エアボーン』と呼ばれ、区別して用いられる。


デスティネーション
目的地を意味する。『JL002便のデスティネーションはサンフランシスコです。』のように用いられる。


TCAS(衝突防止警報装置)
TCAS(Traffic Tlert & Collision Avoidance System)は自機の周囲に居る航空機に質問電波を発射し、その応答電波に相手機の方位、距離、高度を表示するとともに、相手機との接近率を常時モニターし、接近率の度合いに応じて乗員にアドバイスを提供するシステム。


ディセント
降下のことをいう。管制用語の中では『ディセント アンド メインテイン フライトレベル150(FL150まで降下して、その高度を維持せよ)』のようによく使われる。


ディパーチャー
出発のこと。あるいは出発便。


デイリー
通常、毎日運航されている便、デイリーフライトを意味する。『あの便は今日からデイリーだ。』というような使い方をする。


テイルスキッド
胴体の後方に取り付けられ、離陸時の引き起こしや着陸時に胴体尾部が滑走路と接触して破損するのを防止するためのもの。


ディレイ
遅延のことをいう。『今日は向かい風が強いので、少々ディレイしそうだ。』というように用いられる。


テクニカル・ランディング
燃料を満載しても、航空機の性能上目的地まで飛べないような長距離飛行の場合、燃料補給のために途中寄港することがある。これを、テクニカル・ランディング、技術着陸という。この寄港地においては、乗客の降機・搭乗、貨物の積み下ろしなどは行わない。


デシジョン・ハイト
いls進入中にパイロットが、着陸を決行するか、ゴーアラウンドするかを決定する高度。空港の航行援助施設の状況や航空会社の方針などによって決定される。


手荷物
旅客が旅行に伴って持ち運びする荷物。内容品は旅行の目的のために必要な衣類、その他の回り品一式。手荷物には受託手荷物(チェックト・バゲージ)と持込手荷物(アンチェックト・バゲージもしくはハンド・キャリー)があり、いずれもチェックインの際に計量される。


デモフライト
航空機の売り込みのためにメーカーが実際にフライトして見せるものと、パイロットが航空ショーなどで技量を見せるためにフライトするものがある。


デューティー
英語では義務のことだが、航空用語としては、自分の担当する仕事という意味で使われる。


電波高度計
地表に向かって電波を発射し、反射波が戻ってくるまでの時間を測定することによって高度を知る計器。航空機と地表との間の垂直高度を知ることができるので、絶対高度とも呼ばれる。


ドアクローズ
出発する飛行機が乗客の搭乗を完了させ、ドアを閉めること。


トーイングカー
航空機は一般に、自力で走行することが不可能である。そこで、スポットアウト(スポットから出る)する時や、空港内で機体を移動させる時に車両を利用する。この車両をトーイングカー(牽引車)と呼ぶ。トーイングする時には、航空機のノーズギア(前輪)にトーイングバーを取り付けておこう。


トランジット
乗換えのこと。トランジット・ロビーは空港で乗り換える乗客のためのロビー。


トランジション
離陸機がSIDを出て、航空路に合流するために上昇径路。


トリプルトラック
同じ路線を3つ持つ航空会社が運行していること。トリプルトラックであるということは、利用者が非常に多い路線である。日本航空と日本エアスステムが経営統合したため、形式上トリプルトラック路線はなくなったが、統合の過渡期にある状況(2003年5月現在)では東京/札幌、東京/福岡、東京/大阪が事実上トリプルトラックといえる。


ドーリー
コンテナを載せて地上を移動するための台車。


トロポポーズ
対流圏と成層圏の圏界面。高度は緯度によって異なる。


ナローボディ
狭胴機体のこと。これは、ボーイング747などのワイドボディ機が出現してから使われるようになった。在来型の機体、すなわち通路が一本で横4~6列配置となっているものである。近年開発された機体では、B757、A320、CRJなどがある。


ニアミス
航空機の異常接近のこと。飛行中の機体が他の飛行中の機体と衝突するほど接近することだが、定量的にどれぐらいということは決められていない。パイロットはニアミスに遭遇した際、速やかに無線で管制機関に通報するとともに着陸後、航空局安全監察官に報告書を提出しなければならない。しかし、主観的要因(客観的に接近距離がわからない、定量的な判断基準がないため)が強いため、双方の機体で言い分が異なることが多い。







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