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今回もひき続き「かおり」のお話です。
さて問題です。 「世界にはいったいどのくらいの種類の香りがあるでしょうか?」 正解は、約40万種です。 有機化合物の種類をおよそ200万として、その中の五分の一が香を持っていると言われています。たとえば、香がないものには酸素、二酸化炭素などがありますね。 我々は、この40万という香を嗅ぎ分けることが可能です。 「ええ?そんなにたくさんの香を?」と驚かれるかもしれませんが、訓練次第です。日頃、我々は知らず知らずのうちに嗅ぎ分けているのですが、それを分別する方法を知らない、もしくは意識していないことが多いのです。 たとえば、「この花の匂いは、昔連れて行ってもらった植物園で見た花の匂いと同じ。あの時は、家族皆でお弁当を持って行ったっけ」というように、映像やその時の状況の絡めて覚えていることがあると思います。そうした体験を繰り返し、自分の中で体系的に整理していくことが、香の印象も分別する訓練につながっていきます。 嗅覚は、やはり他の五感と同じで疲労します。同じ香をずっと嗅いでいると鼻が利かなくなります。そういう時は、ちょっと他の香を嗅いでみるという作業が疲労回復に役立ちます。 また、右の鼻孔と左の鼻孔では香の感じ方も違います。白人よりも有色人種のほうが嗅覚が鋭敏だという説もあります。香の物質を感じ取る色素沈着が濃いほど香を感じ取るのに鋭いともいいます。 お気に入りのお酒をかおりで探し出すという訓練をやってみるのも面白いです。 とくに、焼酎のテイスティングはワインやスピリッツ類と違って色彩からはわかりにくいです。 それぞれの原材料の焼酎のかおりの大まかな特性を覚えておくと便利ですよ。 麦焼酎なら「すがすがしい青葉の匂い。麦の穂のかおり」、米焼酎なら「炊きたてのご飯のかおり」、芋焼酎は「甘い焼き芋のようなかおり。柑橘類に似た香味」、黒糖焼酎は「カラメルみたいな甘いかおり」……というように。そこに樽貯蔵ならば木材の香りや熟成香による変化が加わってきます。 黒木本店「中々(なかなか)」 百年の孤独 の原酒です。 麦独特の青葉のような軽快な風味の中にも、濃厚な味わいがします。麦の特徴がよく出たナカナカの焼酎。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月24日 23時24分34秒
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