糸「糸」は野毛小路の港興産ビルの2階にあるスナック。朱い扉に「糸」の文字がくっきり。 扉を開けると和服姿のママがにこやかに出迎えてくれる。 カウンター4席、フロアにボックス席2席。12~13人入れるだろうか。 お通しは枝豆とパスタサラダ。 ビールを頂く。銘柄はサッポロ。細いグラスにママが注いで下さる。 椅子の座面は緋色。弧を描くカウンターの足元は、よく見れば煉瓦だ。 カウンターに座り、後ろを振り向くと一面の硝子。 壁面にはヌードモデルの時計。 店名の由来を聞くと、ママは徳之島出身で糸は本名だという。 店を始めて38年。ずっと野毛にいるそうだ。 飲み物をウイスキーの水割りに切り替える。 おおぶりの柿の種をつまみつつ、ママの話に耳を傾ける。 かつての野毛の賑わいについて。この店でも三回転ぐらいはしたという。 その頃のお客様が変わらず通って下さるのが嬉しいと笑う。 井上陽水の少年時代のメロディーが流れる。 テレビではトキワ荘を振り返っている。締めて¥2600也。 (2006.10.11) |