つれづれなるままな日記

2009/05/31(日)17:25

週間アウトルック(高金利通貨1:5月29日-6月5日)

FX・CFD(2370)

オセアニア通貨は来週も上昇傾向を維持 資源国通貨という側面がクローズアップされるとの声も  来週のオセアニア通貨も基本的には堅調な展開が続く見込み。豪ドルに関しては「資源国通貨という側面が今後はクローズアップされる」との声も聞かれており、足もとの原油価格の上昇や農産品価格の下げ止まりなどがサポート材料となろう。豪ドル円も年初来高値を窺う可能性が高そうだ。 豪ドル:相関性の高い原油価格は需給関係と乖離した動き  今週の豪ドルは対ドル・対円ともに堅調な展開に。北朝鮮による核実験再開・ミサイル発射報道でリスク資産に対する需要が後退したものの、同じくリスク回避の円売りが対ドルでの下押し分を相殺。その後は商品価格の上昇に合わせて対ドルで0.79ドル手前、対円でも76.26円までわずかに年初来高値を更新する場面が見られた。  来週は2日に豪準備銀行(RBA)の政策金利が発表となるが、市場はすでに3.00%での据え置きがコンセンサスとなっており、影響は限定的だろう。それよりも5月の相関係数がそれぞれ0.972(原油価格)、0.895(CRB指数)となったように、非常に相関性の高さが窺えた商品市場の動向に注目しておきたいところ。実際に今週も豪資源大手のリオ・ティントが新日本製鐵と鉄鉱石価格の33%引き下げで合意したとのニュースが伝わると、引き下げ幅が市場予想を下回るものであったため、豪ドルの支援材料となったような経緯もある。  その点から鑑みると、市場で「現状の原油価格は需給関係によって導かれる価格とは乖離している」(本邦証券筋)との声も聞かれていることは、豪ドルにとってもリスク要因として意識されよう。もちろん短期的に豪ドルが上昇基調にあることは間違いないが、前述した商品市場の動向なども考慮すると、対ドルで心理的節目の0.8ドルといった目先の高値目標を大幅に上回る可能性は限定的か。 NZドル:格付け見通し引き上げも景気回復は先送りへ  NZドルも総じて堅調。豪ドルと同じく相関性の極めて高い商品価格が上昇したことに加えて、米S&Pが同国の格付け見通しを安定的へと引き上げたことも材料視されたもよう。  S&Pは今回の決定に対して、「同国が28日に発表した予算は政府が健全な状況にあることを示している」とコメント。しかし、その分財政赤字を抑制するために有効な景気刺激策が打ち出せなかったことも事実であり、現にNZ政府は昨年の総選挙で公約した10-11年にかけての所得減税を先送りし、国民年金制度への拠出を中止している。こうした対応は同国の景気回復を遅らせる可能性もあり、先々のNZドルにとってもリスク要因として扱われるだろう。足もとの状況を見ても豪ドルと同様に商品価格の上昇に依存している分、反落のリスクも同じく背負っていると見るべきで、昨年11月に示現した高値の61.58円を上抜けてくる可能性は低いと言えそうだ。 ZAR:拭えぬインフレ懸念で利下げ余地も限定か  南アフリカ・ランドは(ZAR)も上昇基調。対ドルで8.0ZARの大台割れを示現したほか、対円でも4月末に上値を抑えた12円の大台をクリアしてきた。南アフリカ準備銀行(SARB)が17年ぶりのリセッション入りとなった同国の深刻な景気減速を懸念し、利下げペースを加速させたことが好感されたようだが、足もとのZAR上昇に対する市場の見方は「期待先行」との声が強く、総じて厳しいまま。特に今週発表された4月CPIではインフレの下方硬直性が示され、現状の数値(+8.4%)もSARBのターゲット(3-6%)を大幅に上回っているため、一部では今後の利下げ余地は限定的なものに止まるといった声も聞かれているようだ。

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