2009/01/20(火)11:16
ブログでチラシ 2006年 ボルドー右岸 安定感あり 信頼感あり 活気あり
上記テーマは弊社の2006年ボルドー右岸特集のものです。
我々は輸入直販でワインを販売しております。これは提供価格の面でのメリットはもちろんの事、なによりもワイン取引市場から、「流れ」を見渡す事ができます。価格,品質、評判、流行なども含め、比較検討を重ねた上で仕入れをしますので、価格は常に時価となりますがそれこそがリアルなワイン価格。プリムール買付についてもほぼ同様です。
また仕入れを自らする事によって弊社ならではの特集が組めるというのも利点の一つ。今回はプリムール買付のボルドー2006年が続々と入荷し始めましたので、まずは右岸の特集を致します。
ご興味の対象の商品があれば是非。弊社スタッフのテイスティングコメントも在ります。
*ちなみにテイスティングコメントは結構正直です。
変わるボルドー・変わったボルドー
90年代から2000年代にかけて大幅な立て直しを行ったシャトーに良く出来ているものが
目立ちます。
愛情一筋に徹したものからあくまでも採算重視のものまで様々です。
中には住宅地として売却される畑をあわやのところで買い取って見事再生の事例もあり、
フランスボルドーとはいえ、ぶどう畑の維持は大変な資力と信念が必要となる事がうかがえます。
しかし再生を経たシャトーはおしなべて出来がよく高評価。
歴史あるシャトーも進化している今日この頃。元気溌剌、自信満々の右岸のワインは目が離せない!「変わるボルドーから変わったボルドーへ」いよいよ多様性の時代がやって来た!
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右岸の熟成王シャトー クロ ド サルプ
パーカーが92~95+をつけたワインの本当のところ・・
● 2006年 クロ ド サルプ
40473919 赤 価格12,000円(税込,送料別)
[AOC]サンテミリオングランクリュ
[品 種]メルロ85%、カベルネ・フラン15%
[パーカーポイント]92~95+ポイント
収量を1haあたり20hlまで落とし、 生産数825ケース。畑の面積は約3.8ha。
ガレージワインとして仕立てられたクロ ド サルプは右岸族の中では今や珍しい
長期熟成のクラシカルスタイル。それまでは「10年は飲めない」というので有名
だった樽を一切使わないガチガチのキュヴェは、ミッシェル ロランの監修のもと
新樽の力を得て、しなやかでエレガントに変わりました。
それでも、まだ堅く閉じたままの果実味から僅かに漏れてくるプルーンやダーク
チェリーのニュアンス、しっかりとしたタンニン、若々しい酸、正直それらは今
現在「平坦」と感じてしまいます。
しかしパーカーが92~95+点を付け、30~50年は保つ、ピークまで生きていられ
るだろうか?とまでと言う2006年。
はたしてどうか?
これはもう長生きをして自分自身で確認をしなくては始まりません。
松澤屋スタッフテイスティングコメント
テイスティング: 2008年11月12日
近松 (JSA認定ソムリエ)
すごくジューシー、グラヴェット ド セルタン06よりも酸味が感じられる。
ダークチェリー、アメリカンチェリーにモレサンドニのような重い土の香りが
感じられる。今からでも十分おいしく初心者にも受け入れられるボルドー。
現代的な味わいにはしっかりとしたおいしさがあり素直に喜べる。
グローバルな市場で戦える、数少ないサンテミリオン。硬さはない、しなやか
ミネラルが底上げして良い味を出しています。
潤子 (JSA認定ワインアドヴァイザー)
アタックは甘やかで魅力的。旨みがあり酸がかなり強い。
酸とタンニン旨みがフィニュシュにまでしっかりと全体長く行き渡り、
まだ飲み頃は3年?先。
明人 (JSA認定ワインエキスパート)
青系ベリーの香り、土の香りも混じる。
ライトボディからミディアムボディで果実味はさらりとしているが豊かで旨味が
ある。しなやかな酸は豊富で味わいが長く続き、タンニンは穏やか。
バランスは取れているが、思いのほか軽いタイプで驚かされた。
高橋 ( JSA認定ワインアドヴァイザー)
細やかなタンニンに、生プルーンをかじった時のような甘酸っぱい酸を感じる。
価格から期待していた分、思いのほかさらりとしたボディに肩透かしをくらった
感じ。数年後に期待しよう。
中目 (JSA認定シニアワインアドヴァイザー)
ミネラル、ハーブ、プルーン、カシス、ブラックベリー等の果実香。
滑らかでさらりとシルキーな触感で、心地良い酸が余韻にある。
豊かな果実味の甘さもあり、酸とのバランスが良く美味しい。
キノーランクロの価格を見ると少々コストパフォーマンスの分が悪いようにも
思えるが、エレガントさでは勝っているようにも思うので致し方ない・・・?
橋爪 (JSA認定ワインアドヴァイザー)
果実味がまだ膨らんでこない。恐らく酸やタンニン、ミネラルに閉じ込められて
いる様な気がする。ただとがった所があるわけではなくしなやかな感じは持って
いる。上品な面持ちで清楚といっても良い程整っている。ぎゅっとつまった果実
味があるような、ないような・・・軽やかに感じてしまうところもある。ポテン
シャルを見逃しているのかもしれない。
次回はアラン レイノーが手塩にかけた キノー ランクロです。
グランヴァン マツザワヤ 橋爪 理麗