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この広い空のどこかで今日もいい日旅立ち

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Oct 9, 2005
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カテゴリ:映画
「あこがれ」('66)に続いた「めぐりあい」('68)の放映で、恩地日出夫及び、内藤洋子&酒井和歌子の代表作のキャッチとなる。
酒井和歌子は化粧ッ気のない19歳の素顔で初々しく、その素朴とひたむきは現代に失われたもののひとつのようにも想える。
ここにも貧しき日本、観念的なほどの大卒⇔工員といった差別感、それらがまぎれもなくあったであろう時代の背景が、次々と若き恋人たちに焦燥と圧迫を与えていた様子が押しに押す山田信夫の脚本で際立つ。
こんな場合も強いのは女のほうで、男は拗ねて荒んで持って行き場のない怒りを爆発させる。青春のよくあるカテゴリといえば言えるが、展開のきっかけがすべからくヴィヴィッドで類型に流れない演出の力が勝利を導く。
この同じ年、増村保造は「大悪党」「セックスチェック第二の性」「濡れた二人」といったピカレスクから風俗まで、類例のない地平を開拓していたことから言えば、やはりお行儀はいいのであるが、いささかお行儀悪く逸脱する山田信夫の感性と、エリート恩地日出夫の掛け合いが生んだアンサンブルの成果といえるだろう。
トラック荷台における、洒落たとも煽情的とも取れるラヴ・シーンだけでも必見の名作ではあるだろう。親子関係兄弟関係に緻密なところも東宝映画らしいし…。
因みに「濡れた二人」は山田信夫脚本のもう一方の青春へのアプローチである。
「デジタル・シネマ・ダイアリー」






Last updated  Oct 9, 2005 04:40:38 AM
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