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カテゴリ:映画
![]() この娘たちよりも美人で、どちらかというと妹のティサ・ファーロー(ルネ・クレマンの「狼は天使の匂い」('72)が代表作と言えるでしょう)の方が母親似と言っていいかと思われますが、そのジェーンを子供時代に見たか見なかったか定かではありませんが、まず見ました。 「類猿人ターザン」('32)ですが、これが意外なほど楽しめました。ターザンそのものが半ば近くまで出てこない、いわばターザンとジェーンの馴れ初めの作品と言えますが、当時としてはというような注釈抜きになかなかに頑張っている作品であります。 動物たちの扱いもCGのない時代ですのに、ターザンとの繰り返し対面の格闘がありますし、むしろ素朴な感性が随所に生きている、あまり便利になりすぎて努力を怠っている映画より、いかほどこの工夫の力が創意を生んでいるのか、そんなことさえ感じるほど、これは子供たちに見せたい映画でありました。 思えばこのターザンもなく、西部劇もなく、手塚治虫も小松崎茂もない(すべて見る気があれば見れないこともないことではありますが)、少年時代とはまことに気の毒であります。TVは日本でこそ大きく発展している媒体ではありますが、あまりにも饒舌、映画とは別物、むしろ似ているのはラジオであるという多くの証言もあります。一部ではありますがときどき古い映画を見てこんなことはTVで散々慣れっこのテクニックというような悲しくも淋しいご意見を拝見すると、ますます気の毒の感を否めません。 この映画のジェーンはまだ文明人としてのジェーンで、ターザンの妻としてのジェーンではないですから、あの薄着一枚のセクシーなジェーンではないのですが、それでもモーリン・オサリヴァンは映画の華と成り得ています。少年少女の育まれる感性としてターザン映画は優れてストイックなところを孕んだシリーズであると、改めて思った体験でありました。 さらに「ターザンの逆襲」('36)が同じディスクに収録。あいだに「ターザンの復讐」('34)というのがあって、そのジェーンは露出過多ということらしく、この映画では肩から先と腿から下のみの露出でいささか無粋なことでありますが、ターザンの文明人とくらべて寡黙でストイックな姿、ジェーンも健康な体に健康な精神を宿し、互いへの慈しみはなかなかの文明人の鏡となり、悪しき文明の毒牙との争闘を経ながら蜜月は続く、というところ……意外に美しい風景ですねん。 「デジタル・シネマ・ダイアリー」 「のほほォ~ん猫暮らし」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Dec 12, 2005 04:50:07 AM
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